質問主意書

第177回国会(常会)

質問主意書


質問第一八〇号

新型インフルエンザワクチンに関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十三年六月二日

藤井 基之   


       参議院議長 西岡 武夫 殿



   新型インフルエンザワクチンに関する質問主意書

 新型インフルエンザワクチンの流通等についてのこれまでの委員会質疑、質問主意書等への政府答弁を踏まえ、国産及び輸入された新型インフルエンザワクチンについて以下のとおり質問する。

一 平成二十三年五月二十三日の参議院決算委員会における政府答弁によれば、国は一回接種分当たり国産ワクチンを平均四百八十一円、輸入ワクチンを平均千百三十七円で買い上げているとのことであるが、なぜこのような差が生じたのか説明されたい。

二 一と同じ決算委員会における政府答弁によれば、国から払い出されたワクチンの価格は、国産ワクチン、輸入ワクチンとも一回接種当たり九百六円とのことであるが、買い上げ価格及び払い出し価格の設定にあたり、厚生労働省は財務省と協議の上決定したのか。協議したのであれば、協議内容及び財務省としての対応はどのようであったか説明されたい。

三 平成二十二年九月二十一日の厚生労働省新型インフルエンザ対策推進本部からの事務連絡(今秋の一価のインフルエンザワクチン(A/H1N1)の流通について)によれば、同年十月一日以降、国から払い出される一回接種分当たりの価格が九百六円から四百九十三円に引き下げられているが、その理由を説明されたい。

四 一と同じ決算委員会における政府答弁によれば、医療機関において在庫となっていた国産ワクチンを製造販売業者、販社、卸売販売業者の負担で回収し、その負担額は約三十五億円とのことであった。厚生労働省は財務省と国の負担について協議を行ったのか。協議したのであれば、協議内容及び財務省としての対応はどのようであったか説明されたい。また、国による負担をゼロとしたことについて、政府としてどのように捉えているのか、見解を示されたい。

五 新型インフルエンザワクチンの国の買い上げ数量が、使用数量を大きく上回った原因の一つにワクチンの接種回数の複数回にわたる見直しが挙げられると考えているが、接種回数の見直しについての検討経緯、見直しの内容とその根拠について説明されたい。

六 平成二十二年八月二十七日の厚生労働省新型インフルエンザ対策推進本部からの事務連絡(国内産新型インフルエンザA(H1N1)ワクチンの医療機関在庫の引き上げについて)によれば、「今回の新型ワクチンの供給における諸問題について検証し、今後、関係者が連携してワクチンを迅速かつ円滑に供給できる体制の構築に活かしていく」とのことである。その後の検証状況及び施策への反映状況はどのようになっているのか説明されたい。

七 国は、「新型インフルエンザワクチン開発・生産体制整備事業」を開始していると承知しているが、本事業の概要、進捗状況について説明されたい。

  右質問する。