質問主意書

第177回国会(常会)

質問主意書


質問第一五六号

与那国島への陸上自衛隊部隊の配備に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十三年五月十九日

糸数 慶子   


       参議院議長 西岡 武夫 殿



   与那国島への陸上自衛隊部隊の配備に関する質問主意書

 防衛省は、本年五月十二日に開かれた自民党国防部会で、先島諸島への陸上自衛隊部隊の配備について、五年以内に与那国島へ沿岸監視部隊を設置する方針を表明した、と報道されている。報道等によると、同省は隊員数約百人規模で、航空自衛隊の移動警戒レーダーを配置することも明言し、既に同島内での部隊配備の適地を探す調査に着手し、本年度予算には部隊配備に関する調査費三千万円を計上しており、早ければ六月ごろから同島のインフラや自然環境の実地調査を開始し、本年度中に調査結果を取りまとめたいとの考えを示した、という。この報道に関し、防衛省がいかなる根拠を基に、自民党国防部会において、与那国島への陸上自衛隊部隊の配備を正式表明するのか、甚だ疑問である。当事者である沖縄県民や与那国町の町民には何の説明もなく、配備計画を明らかにするとは許し難い。よって、以下のとおり質問する。

一 防衛省が自民党国防部会において表明した与那国島への陸上自衛隊部隊の配備計画は、政府の決定等に基づく正式なものなのか、政府の見解を示されたい。

二 「平成二十三年度以降に係る防衛計画の大綱」(二〇一〇年十二月十七日閣議決定)では島嶼部への自衛隊部隊の配備には触れているが、具体的な配備計画や部隊名、部隊人員等は明らかにされていない。防衛省が自民党国防部会で明らかにした配備計画とはいかなるものか、具体的に明らかにされたい。

三 沖縄県をはじめ、沖縄県民や地元の与那国町の町民に対し、自民党国防部会で明らかにした配備計画の詳細を説明したのか。説明会等を開いたのであれば日時、場所、参加人員等を明らかにされたい。地元への説明会等を開くことなく、自民党国防部会で配備計画を正式かつ初めて公表したということであれば、その根拠及び理由を明らかにされたい。

  右質問する。