質問主意書

第177回国会(常会)

質問主意書


質問第一三八号

洋上風力発電に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十三年五月二日

浜田 和幸   


       参議院議長 西岡 武夫 殿



   洋上風力発電に関する質問主意書

 平成二十三年三月十一日に発生した東日本大震災に伴い、福島第一原子力発電所から放射性物質が外部に漏れだす事故が発生し、現在も周辺地域に大きな影響を及ぼしている。
 かかる事故に伴い、原子力以外の方法による発電、特に風力発電を含む自然エネルギーを利用した発電に注目が集まっている。
 そこで以下のとおり質問する。

一 ヨーロッパ諸国では、洋上風力発電が注目されており、積極的な導入が進んでいる。しかし、我が国では、洋上風力発電の導入が遅れている。四方を海に囲まれ季節風も吹く我が国が、洋上風力発電の導入に積極的でなかった理由を明らかにされたい。

二 政府の総合海洋政策本部は、平成二十二年五月、「海洋再生可能エネルギー戦略」の素案をまとめ、その中で、平成三十二年までに、洋上風力発電により、原子力発電所約十基分に相当する一千万キロワット以上の発電量を目指すとした。今回の福島第一原子力発電所の事故を踏まえ、平成三十二年における洋上風力発電による発電量の目標値を一千万キロワットレベルから引き上げる予定はあるのか。また、引き上げる予定があるとすれば、何万キロワット以上の発電量を目指すのか。政府の見解を示されたい。

三 現在、茨城県神栖市では、海底に基礎を建てる方式での洋上風力発電が行われており、かかる洋上風力発電施設は、東日本大震災の揺れにも津波にも耐えた。他方、洋上風力発電には、水深が深い海域に発電施設を浮遊させる方式も存在する。洋上風力発電の推進には、これらの二つの方式はいずれも重要になると思料される。このことを踏まえ、政府は、洋上風力発電の推進のため、どのような技術的支援及び財政的支援を行うことを検討しているのか。政府の見解を示されたい。

  右質問する。