質問主意書

第177回国会(常会)

質問主意書


質問第一三二号

緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム「SPEEDI」に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十三年四月二十六日

上野 通子   


       参議院議長 西岡 武夫 殿



   緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム「SPEEDI」に関する質問主意書

 緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム「SPEEDI」に関し、以下のとおり質問する。

一 「SPEEDI」は文部科学省所管のシステムであるが、政府は平成二十三年三月十六日、官房長官の指示により、同システムの運用を原子力安全委員会に一元化したとされる。一元化によって同システムの所管は原子力安全委員会に移管されたのか、政府の見解を明らかにされたい。また、同システムに関する文部科学省、原子力安全委員会、原子力災害対策本部の役割分担を明らかにされたい。

二 政府は平成二十三年三月十一日の東日本大震災発災後、東京電力福島第一、第二原子力発電所周辺に避難指示区域を設定した。同区域の設定に際し、政府は「SPEEDI」による放射性物質の拡散予測データ等を活用したのか、明らかにされたい。

三 原子力安全委員会は平成二十三年三月二十三日、「SPEEDI」の予測データを公表するとともに、東日本大震災発災直後、同システムが、停電や計器故障により計算不能状態にあったことを公表した。停電や計器故障による計算不能状態の概要を時系列に沿って明らかにされたい。また、同データの外国政府への提供状況についても明らかにされたい。

四 「SPEEDI」の中核となる計算機は文部科学省所管の財団法人原子力安全技術センターが保有し、運用を担っていると耳にしている。事実関係を明らかにするとともに、一に記した運用の一元化によって、同センターの役割に変化はあるのか、明らかにされたい。

  右質問する。