質問主意書

第177回国会(常会)

質問主意書


質問第一三〇号

国際連合人口基金及び国際家族計画連盟への拠出の削減に関する再質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十三年四月二十五日

島尻 安伊子   


       参議院議長 西岡 武夫 殿



   国際連合人口基金及び国際家族計画連盟への拠出の削減に関する再質問主意書

 平成二十二年十一月十一日、平成二十三年三月七日の二回にわたり、平成二十二年度及び平成二十三年度の国際連合人口基金及び国際家族計画連盟に対する日本の拠出について質問主意書を提出した。この二回の質問主意書はいずれも参議院議長を通じて内閣総理大臣宛に明確に質問をしたものであるが、それらに対する政府の答弁書は質問に適切に答弁したものとはなっていない。これでは国際的に説明できないだけでなく、国民の代表として国会議員を務めている者として納得できない。明らかな国会軽視であり、民主主義の理念に反するものである。
 これまでの経過を踏まえ改めて疑問点を質問するので、明確に答弁することを求める。

一 日本の外交政策における人口分野の戦略的位置づけについて

 国際政治的な側面から見て、人口と開発に関する活動は日本が発言力を有する希少な分野である。この認識を踏まえたうえで、日本の外交政策における人口分野の戦略的位置づけを示されたい。

二 菅コミットメントについて

 答弁書(内閣参質一七六第一〇一号)において「「菅コミットメント」を実現すべく」と述べているが、菅政権は具体的にどのような手段、政策を実施すれば、最も効率的に菅コミットメントを実現できると考えているのか。以下の点を明らかにされたい。
1 菅コミットメントの実現に向けた政策を具体化するための戦略
2 各政策の優先順位

三 答弁書(内閣参質一七七第一〇五号)について

1 「一について」において「総合的に勘案し」と答弁しているが、このように答弁した根拠を具体的に示されたい。
2 「三について」において「政府としては、人口問題への対処は、我が国が積極的な役割を果たすべき課題の一つと考えており、今後とも適切に対応してまいりたい」と答弁しているが、拠出を減額している中で、いかにして「積極的な役割を果たしている」と国際的に主張できるのか。「積極的な役割を果たしている」と国際的に主張できる内容を示されたい。
3 平成二十二年度、平成二十三年度とも、国際連合人口基金及び国際家族計画連盟への拠出の削減率が、その他の国連機関への拠出の削減率に比べて大きくなった理由を具体的に説明されたい。

  右質問する。