質問主意書

第177回国会(常会)

質問主意書


質問第一〇四号

デイジー教科書の普及に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十三年三月四日

山本 香苗   


       参議院議長 西岡 武夫 殿



   デイジー教科書の普及に関する質問主意書

 現在、発達障がい等により読みに困難を抱える児童の学習支援ツールの一つとして、デイジー教科書が通級指導等の学校現場で利用されている。デイジー教科書の今後の更なる普及を求め、以下質問する。

一 発達障がいのある児童の代わりに教育委員会等がデイジー教科書の利用申請をとりまとめ、デイジー教科書を作製している団体に当該申請を行った場合、当該団体が教育委員会等を通じて、デイジー教科書を提供することは可能か。

二 デイジー教科書を作製している団体に対し、発達障がいのある児童の代わりに利用申請を行った教育委員会等が、当該デイジー教科書を複製し、当該児童へ提供することは可能か。

三 複数の児童の代理申請を教育委員会等が行う場合、一度の自動公衆送信で複数人分複製し、提供することは可能か。

四 普通学級において発達障がい等により読みに困難を抱える児童が存在する場合、デイジー教科書を活用した一斉授業を行うことは可能か。

五 学習指導要領の改訂により、平成二十三年度から小学校、平成二十四年度から中学校で新しい教科書に切り替わる。そのため、現在、新学習指導要領に基づくデイジー教科書の作製が急がれているが、その実態はボランティア頼みで、新年度当初から、発達障がい等により読みに困難を抱える児童は必要とするデイジー教科書を手に入れることができない可能性がある。このボランティア頼みの実態を改善する具体策を早急に講ずるべきだと考えるが、政府の見解を明らかにされたい。

  右質問する。