質問主意書

第177回国会(常会)

質問主意書


質問第七六号

「外国漁船被害等救済マニュアル」に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十三年二月十七日

片山 さつき   


       参議院議長 西岡 武夫 殿



   「外国漁船被害等救済マニュアル」に関する質問主意書

 平成二十二年度補正予算及び平成二十三年度予算案に計上されている「外国漁船被害等救済事業」にもとづき、沖縄の漁業者に手交されている「外国漁船被害等救済事業マニュアル」(以下「マニュアル」という。)について次のとおり質問する。

一 マニュアルの文言を決定するに当たり、政府関係部局の間で、どのような検討がなされたのか。

二 中国の漁業監視船が相当な武装をしている可能性があることは国会でも度重なる議論が行われている。マニュアルでは、素人であり、装備もしていない民間漁業者に対して、フラッシュを焚いて写真撮影することを要請しているが、政府はその危険性をどのように認識しているのか。

三 仮にマニュアルを遵守した結果、漁業者や漁船に被損害が生じた場合の責任の所在、賠償等に対する政府の見解如何。

四 マニュアルでは、外国船に関する調査内容を漁協から海上保安庁、沖縄県、水産庁に報告することとされているが、本年二月九日の自民党本部における「領土問題を考える特命委員会」において、マニュアルを政府側出席者に示したところ、水産庁だけが存在を知っており、内閣官房、海上保安庁担当者は「知らなかった」と回答した。
 このように、日本国民を危険に晒しかねないマニュアルを十分な政府内調整や対外折衝、国会審議もなく実施することは問題ではないか。

  右質問する。