質問主意書

第177回国会(常会)

質問主意書


質問第五五号

メドベージェフ露大統領の北方領土訪問等への対応に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十三年二月十日

佐藤 正久   


       参議院議長 西岡 武夫 殿



   メドベージェフ露大統領の北方領土訪問等への対応に関する質問主意書

 平成二十三年二月七日、菅内閣総理大臣は、東京都内で開かれた「北方領土返還要求全国大会」に出席し、「昨年十一月のメドベージェフ露大統領の北方領土、国後島訪問は許し難い暴挙」と語ったと報じられている。
 ロシアに不法占拠されているわが国固有の領土たる北方領土へのメドベージェフ大統領の上陸を「許し難い暴挙」と非難したことは、国際法を踏みにじられ、島を奪われたわが国国民感情からすれば当然であり、心より敬意を表するものである。
 一方、今回の菅内閣総理大臣の発言に対し、ロシアのラブロフ外相は「昨秋に行われた日露首脳会談で特色づけられた礼節や前向きの基調とは極めて対照的だ」と述べたとされている。
 右の点を踏まえ、以下質問する。

一 菅内閣総理大臣は昨年十一月十三日、APECの際に行われた日露首脳会談において、メドベージェフ大統領に対して強く抗議したと明言している。しかしながら、ロシア側は、当該会談をラブロフ外相の発言にみられる「礼節や前向きの基調」と受け止めている模様であるが、菅内閣総理大臣は、当該会談において、如何なる表現を用いて抗議を行い、大統領及び閣僚級による同様事案の再発防止を要求したのか、具体的に明らかにされたい。

二 韓国政府が、わが国固有の領土である竹島及び周辺海域において、住民宿泊所の拡張工事や海洋科学基地の建設工事など、不法占拠をさらに強化する計画を進行させていることが明らかになっている。これらの動きも「許し難い暴挙」であると認識しているが、韓国政府に対しても、ロシアに対する抗議と同様の抗議を行う考えはあるか。

  右質問する。