質問主意書

第177回国会(常会)

質問主意書


質問第一一号

国費外国人留学生制度に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十三年一月二十四日

浜田 和幸   


       参議院議長 西岡 武夫 殿



   国費外国人留学生制度に関する質問主意書

 我が国は、昭和二十九年、国費外国人留学生制度を創設し、これまでに多くの留学生を世界の大多数の国・地域から受け入れてきた。
 同制度の下では、返済義務のない給付型の奨学金が留学生に対して支給されており、その額は研究留学生及び教員研修留学生については一か月当たり十五万二千円以上、学部留学生等については一か月当たり十二万五千円以上、ヤング・リーダーズ・プログラム留学生については一か月当たり二十五万八千円以上とされている。
 我が国の国費外国人留学生制度を利用している外国人の多くはアジア出身者であるところ、中国出身者の比率が十七パーセント以上となっている。しかし、中国における我が国に対する親近感は薄い。また、経済協力開発機構の加盟国である韓国出身者の比率が約十パーセントを占めている。
 そこで以下のとおり質問する。

一 我が国の国費外国人留学生制度には、留学生の出身国における我が国に対する親近感を高めるという目的が含まれているのか。政府の見解を示されたい。

二 我が国の国費外国人留学生制度に留学生の出身国における我が国に対する親近感を高めるという目的が含まれている場合、かかる目的が留学生の選考段階においてどのような形で具体化されているのかについて示されたい。

三 中国出身者の比率が十七パーセント以上と高い理由について明らかにされたい。

四 中国出身者の比率を今後さらに高める予定はあるのか。政府の見解を示されたい。

五 経済協力開発機構の加盟国であることは、基本的には先進国であることを意味するものと考えられる。韓国以外の先進国(経済協力開発機構の加盟国)出身の留学生に国費外国人留学生制度に基づく給付型の奨学金が支給されているのか否か。支給されている場合には、支給されている留学生数及び出身国別の人数を明らかにされたい。

  右質問する。