住宅エコポイントの対象になっている断熱材（グラスウール）の安定供給に関する質問に対する答弁書：答弁本文：参議院

第176回国会（臨時会）

答弁書

答弁書第一九五号

内閣参質一七六第一九五号
　　平成二十二年十二月十四日

内閣総理大臣　菅　直人　　　

　　　　　　　参議院議長　西岡　武夫　殿

参議院議員浜田昌良君提出住宅エコポイントの対象になっている断熱材（グラスウール）の安定供給に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。

　　　参議院議員浜田昌良君提出住宅エコポイントの対象になっている断熱材（グラスウール）の安定供給に関する質問に対する答弁書

一について

　断熱材の需給の現状については、「窯業・建材統計」や、断熱材の主要な製造事業者及び住宅供給事業者からの情報提供により、把握に努めている。この中で、一部の住宅用断熱材の出荷が遅延しているとの情報があったため、平成二十二年十一月十八日に、断熱材の製造事業者、流通事業者等に対して、住宅用断熱材の需給の安定化に関する協力依頼文書を発出したところである。
　御指摘の「仮需」については、断熱材の流通事業者からは、一部の住宅建設事業者から実需以上の発注が行われているのではないかとの指摘は聞いているが、詳細については把握していない。

二について

　政府としては、断熱材の製造事業者、流通事業者等が協力依頼文書を踏まえて対応することにより、できる限り早期に住宅用断熱材の需給が正常化することを期待しているところである。

三及び四について

　断熱材の製造事業者団体に対する協力依頼文書においては、断熱材の供給に当たり、最大限の生産活動への取組に傾注するとともに、必要に応じ、海外提携会社からの製品輸入について検討すること、また、断熱材の納品に当たっては、実需に基づく受注に留意するとともに、中小建設事業者への供給に配慮するなど、断熱材の安定的な生産・供給に努めることを求めている。断熱材の流通事業者に対する協力依頼文書においては、実需に基づく受注に留意するとともに、中小建設事業者における断熱材の需要に配慮するなど、断熱材の安定的な供給・流通に努めることを求めている。
　また、中小建設事業者等に対しては、平成二十二年度末までに全ての都道府県において省エネルギー木造住宅に関する講習会を行い、その中で様々な断熱材を紹介の上、それらの種類に応じた住宅の施工方法等について説明する予定であり、地方公共団体の住宅関係部局及び関係事業者団体を通じて、当該講習会の開催情報等を提供しているところである。

五について

　我が国における断熱材の取引においては、一般に、断熱材の日本工業規格への適合性について登録認証機関から認証を受けていることが求められることから、登録認証機関に対する協力依頼文書において、断熱材の輸入を行おうとする事業者から認証の申請があった場合には、迅速に処理するよう配慮することを求めている。
　また、断熱材の製造事業者団体に対する協力依頼文書においては、海外提携会社からの製品輸入の検討を含め、様々な手段により、住宅用断熱材の安定的な供給に取り組むことを求めている。なお、断熱材の一部の製造事業者においては、新たに輸入する断熱材を住宅以外の用途に充てることにより、住宅向けの国産断熱材の出荷量を増やすことに取り組んでいると承知している。

六について

　お尋ねについては、工務店等住宅建設関連の中小企業を対象に、地方公共団体の住宅関係部局及び関係事業者団体を通じて、中小企業が利用可能な公的金融機関の融資や保証に関する情報提供を行っているほか、民間金融機関に対しても、住宅建設関連の中小企業に対する配慮を要請しているところである。