質問主意書

第176回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第三六号

内閣参質一七六第三六号
  平成二十二年十月二十六日
内閣総理大臣 菅 直人   


       参議院議長 西岡 武夫 殿

参議院議員佐藤正久君提出普天間飛行場の代替の施設建設に係る沖縄県等との調整に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員佐藤正久君提出普天間飛行場の代替の施設建設に係る沖縄県等との調整に関する質問に対する答弁書

一について

 普天間飛行場の移設計画については、平成二十二年八月三十一日の「普天間飛行場の代替の施設に係る二国間専門家検討会合の報告」(以下「専門家会合報告」という。)を踏まえつつ、次回の日米安全保障協議委員会までにその検証及び確認を完了させることとしている。次回の日米安全保障協議委員会の開催時期については、現時点において決定されておらず、今後、米国と協議していく方針である。

二及び三について

 一についてで述べたとおり、普天間飛行場の移設計画については、その検証及び確認を次回の日米安全保障協議委員会までに完了させることとしているが、政府としては、普天間飛行場の移設問題について、平成二十二年五月二十八日の日米安全保障協議委員会の共同発表に基づき取り組むと同時に、沖縄県に集中した基地負担の軽減にも全力を挙げて取り組む考えであり、沖縄県からの御意見も伺いながら、誠心誠意説明し、理解を求めていく所存である。

四の1及び2について

 御指摘の「環境影響評価の修正の細部」の意味するところが必ずしも明らかではないが、普天間飛行場の代替の施設が専門家会合報告に記されたI字案(以下「I字案」という。)となった場合、改めて環境影響評価書(以下「評価書」という。)の作成に必要な設計を行った後、関係法令等に従い、現在行っている環境影響評価手続を継続し、評価書の作成を行うこととなる。これらに要する期間については、現時点において、評価書の作成に必要な設計及びその入札手続に約九か月、評価書の作成に約六か月を要すると見積もっている。

四の3及び4について

 専門家会合報告に記されたV字案(以下「V字案」という。)及びI字案の工期は、現時点において、確定していないが、I字案において推定される工期については、埋立海域面積の見積りがV字案より小さいこと等から、V字案と同様の手法を用いて算定し、V字案よりも約半年間短くなると見積もっている。

四の5及び6について

 普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価準備書にあるとおり、V字案における平成二十年度の調査に基づく被度五パーセント以上の海草類藻場への影響面積は、約七十八・一ヘクタールである。また、I字案における海草類藻場への影響面積については、約六十七・〇ヘクタールと見積もっており、I字案はV字案に比べ、約十一・一ヘクタール小さくなると見積もっている。
 また、専門家会合報告は、I字案とV字案における海草類への影響について、影響面積に着目して評価したものである。

四の7及び8について

 I字案及びV字案のそれぞれの建設費については、更なる検討が必要となるが、現時点において、V字案の建設費は、少なくとも三千五百億円以上と見積もっており、I字案の建設費については、埋立海域面積の見積りがV字案より小さいこと等から、V字案と同様の手法を用いて算定し、V字案より約三パーセント小さくなると見積もっている。

五について

 菅内閣総理大臣の沖縄県への訪問については、今後、適切に判断していく。