質問主意書

第176回国会(臨時会)

質問主意書


質問第八八号

線維筋痛症に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十二年十一月十日

山本 博司   


       参議院議長 西岡 武夫 殿



   線維筋痛症に関する質問主意書

 全身が激しく痛み、耐え難い苦しみに見舞われる線維筋痛症という病気がある。国内の推定患者数は二百万人に上るが、診断・治療を行える医療機関が少なく、保険適用もないため、生活や就労などで多くの方々が悩まれている現状が続いており、一刻も早い対策が求められている。そこで以下のとおり質問する。

一 診断や治療を行える医療機関が少ないといわれているが、現在診療できる医療機関数・医師数について政府は掌握しているのか。

二 線維筋痛症の治療のできる医師養成も含め、医療体制の整備が必要だと考えるが、今後の拡充策について政府の見解を示されたい。

三 プレガバリンは線維筋痛症の治療薬として期待され、二〇〇七年に承認されたが、早急な保険適用が求められる。保険適用に向けた対応はどのようになっているのか。二〇〇八年度からの研究班の研究結果も含め、明らかにされたい。

四 痛みの治療においては、患者会やNPOとの連携を通じ情報を共有し、相談体制の整備に努めることが大事である。情報提供や相談体制の強化について、政府の見解を示されたい。

五 「平成十九年国民生活基礎調査」によると、受療頻度が高い上位五疾病に腰痛症、肩こり症が含まれており、国民の多くが痛みを抱えて生活している。慢性の痛みは、患者の生活の質の低下とともに、就労困難を招くなど社会的損失が大きい。そこで、線維筋痛症や複合性局所疼痛症候群(CRPS)など原因や病態が十分に解明されていない慢性の痛みへの対策について、政府の見解を明らかにされたい。

六 慢性の痛みに関しては、家族、医療関係者だけの問題として捉えるのではなく、社会全体で関心を持ち、理解することが重要である。積極的な国民運動やキャンペーン等の普及啓発活動などの促進が必要と考えるが、政府の見解を示されたい。

  右質問する。