質問主意書

第176回国会(臨時会)

質問主意書


質問第五〇号

ゲリラや特殊部隊による攻撃などへの対応に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十二年十月二十日

佐藤 正久   


       参議院議長 西岡 武夫 殿



   ゲリラや特殊部隊による攻撃などへの対応に関する質問主意書

 平成二十二年版「防衛白書」において、「高度に都市化・市街化が進んでいるわが国においては、少数の人員による潜入、攻撃であっても、平和と安全に対する重大な脅威となり得る。こうした事案には、潜入した武装工作員などによる不法行為や、わが国に対する武力攻撃の一形態であるゲリラや特殊部隊による破壊工作など、さまざまな態様がある」と記述されている。
 右の点を踏まえ、以下質問する。

一 武装工作員とゲリラの定義の違いは何か。政府の見解如何。

二 コマンドーという用語が用いられることがあるが、この定義はどのようなものか。また、特殊部隊との定義の違いは何か。政府の見解如何。

三 防衛白書では、武装工作員について、「殺傷力の強力な武器を保持し、わが国において破壊活動などの不法行為を行う者や、その協力者などをいう」とされているが、「殺傷力の強力な武器」とは、どのレベルの武器を指すのか。
 また、「その協力者」とは、武装工作員と共にわが国に合法、不法を問わず入国した者か。それとも、既にわが国に入国、居住している者も想定されるのか。政府の見解如何。

四 防衛白書では、特殊部隊は正規軍であり、ゲリラは不正規軍の要員であると定義されているが、この二者の判別はどのように行うのか。また、これらを鹵獲した場合、国際法上、対応の違いはどのようなものか。

五 防衛白書では、「ゲリラや特殊部隊により、わが国に対する武力攻撃が行われる場合には、防衛出動により対処する」と記述されているが、武装工作員による破壊活動などの不法行為に対処する場合も、防衛出動の可能性はあると考えてよいのか。

  右質問する。