質問主意書

第176回国会(臨時会)

質問主意書


質問第三六号

普天間飛行場の代替の施設建設に係る沖縄県等との調整に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十二年十月十八日

佐藤 正久   


       参議院議長 西岡 武夫 殿



   普天間飛行場の代替の施設建設に係る沖縄県等との調整に関する質問主意書

 「普天間飛行場の代替の施設に関する専門家会合報告書」では、V字案とI字案の二案に絞り、安全性、運用上の所要、騒音による影響、環境面の考慮、費用、工期等の観点から検討するとされている。
 普天間飛行場の移転は、沖縄県の負担を軽減する上での重要課題であり、一日も早く、沖縄県、米政府の理解を得て、V字案とI字案のいずれかに決定すべきと認識している。
 右の点を踏まえ、以下質問する。

一 V字案かI字案かについては、いつ頃までに決定するのか。政府の方針如何。

二 V字案かI字案かの決定に際しては、沖縄県の意見を重視して決定するのか、或いは米政府との検討を進め、成案を得てから沖縄県と調整するのか。政府の方針如何。

三 V字案かI字案かについて、沖縄県の諒解を得る際には、工期、費用、環境面への影響等を具体的に説明する必要があると考えるが、政府の見解如何。

四 沖縄県への説明に際しては、「普天間飛行場の代替の施設に関する専門家会合報告書」が基準となると考えるが、同報告書に記された工期、環境面、費用について以下確認する。

1 I字案はV字案より、新規設計及び環境影響評価の修正に、約十五ヶ月を要するとされているが、新規設計及び環境影響評価の修正に要する期間とは、各々どれぐらいを見積もっているのか。
2 環境影響評価の修正の細部について明らかにされたい。
3 I字案はV字案より、工期が約半年短いとされているが、その前提となるI字案、V字案の各々の工期はどれぐらいか。
4 I字案はV字案より、海面埋立面積が約四十ヘクタール、埋立土量が約二百十万立方メートル少なく、そのため工期が約半年短いとされているが、この約半年という期間の算定根拠を明らかにされたい。
5 I字案はV字案より、影響を受ける海草類が約十一・一ヘクタール少ないとされているが、その算定根拠について、明らかにされたい。
6 藻場は、それぞれ繁茂の状況が異なると考えるが、それについての評価が明記されていない。また、I字案の方がV字案より繁茂の密度が濃い部分の埋立てとなる可能性も明らかになっていない。各々について明らかにされたい。
7 I字案はV字案より、建設費が約三%低減するとされているが、この約三%に相当する金額とその算定根拠について、各々明らかにされたい。
8 7の前提となるI字案とV字案の建設にかかる費用とその算定根拠について、各々明らかにされたい。

五 菅総理大臣自ら沖縄を訪問し、沖縄県に対して説明し、理解を得るべきと考えるが、沖縄県知事選挙の前に沖縄県を訪問する考えはあるか。

  右質問する。