質問主意書

第175回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第二〇号

内閣参質一七五第二〇号
  平成二十二年八月二十日
内閣総理大臣 菅 直人   


       参議院議長 西岡 武夫 殿

参議院議員石川博崇君提出「元気な大阪・関西」「アジアに強い大阪・関西」の構築のための観光産業振興に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員石川博崇君提出「元気な大阪・関西」「アジアに強い大阪・関西」の構築のための観光産業振興に関する質問に対する答弁書

一について

 お尋ねについては、本年七月一日から中国人に対してとっている査証緩和措置の影響を検証した上で、必要に応じ、更なる査証緩和措置について検討したい。

二について

 御質問の「医療ツーリズム」が具体的にどのようなものを指すのか必ずしも明らかではないが、「新成長戦略」(平成二十二年六月十八日閣議決定。以下「新成長戦略」という。)においては、「国際医療交流(外国人患者の受入れ)」を国家戦略プロジェクトの一つとして位置付け、「いわゆる「医療滞在ビザ」を設置し、・・・外国人患者の受入れに資する医療機関の認証制度の創設や、医療機関ネットワークを構築する・・・とともに、海外プロモーションや医療言語人材の育成などの受入れ推進体制を整備する」こと等により、「二千二十年には日本の高度医療及び健診に対するアジアトップ水準の評価・地位の獲得を目指す」としている。また、同様に、「訪日外国人三千万人プログラム」も国家戦略プロジェクトの中に位置付けられており、訪日外国人旅行者の誘致という観点から、「医療など成長分野と連携した観光の促進」等の取組を推進することとしている。

三について

 我が国は、平成十九年以降、航空会社が需要動向に柔軟に対応して、自由な経営判断により新たな路線の開設、増便等を行うことができるよう、各国・地域との間で、可能な限り、路線、便数等に係る制約を相互に撤廃する航空自由化(以下「オープンスカイ」という。)の実現に向けた交渉を進めてきているところであるが、新成長戦略において「徹底したオープンスカイを進める」としていることを踏まえ、引き続き、現時点でオープンスカイが実現していない中国を含め、航空市場の拡大が見込まれるアジアの主要な国・地域との間で、可能な限り早期に、オープンスカイを実現し、又はその枠組みを拡大することを目指して、鋭意、交渉を進めていくこととしている。なお、これまでに、韓国、香港、タイ、シンガポール等の十の国・地域との間でオープンスカイが実現している。