質問主意書

第175回国会(臨時会)

質問主意書


質問第一七号

日韓基本条約を無視する仙谷内閣官房長官の発言に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十二年八月三日

山谷 えり子   


       参議院議長 西岡 武夫 殿



   日韓基本条約を無視する仙谷内閣官房長官の発言に関する質問主意書

 仙谷由人内閣官房長官は本年七月七日の記者会見で昭和四十年締結の日韓基本条約の見直しを示唆した。
 日本と韓国の補償問題をめぐっては、日韓基本条約で決着済みであり、条約締結の際に日韓両国が結んだ「請求権・経済協力に関する協定」でも両国政府と両国民間の請求権は「完全かつ最終的に解決」と正式に確認している。
 そこで、以下のとおり質問する。

一 国際条約をこのような形でひっくり返していけば、秩序は守られず、両国間の信頼、友好親善関係ばかりでなく、日本の国際社会での名誉が損なわれるとは考えないのか。政府の考えを示されたい。

二 日韓基本条約の見直しについて、具体的にどんな課題を想定しているのか。

三 平成七年十月五日の参議院本会議にて、当時の村山富市首相は「韓国併合条約は当時の国際関係等の歴史的事情の中で法的に有効に締結され、実施されたものであると認識をいたしております。」と発言している。この村山元首相の発言について、政府はどう評価しているか、明確に示されたい。

四 日韓併合条約について、政府は村山元首相の発言のあった平成七年当時と同様の解釈をもって有効であると考えるか。

  右質問する。