質問主意書

第175回国会(臨時会)

質問主意書


質問第一二号

国道における道路反射鏡設置に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十二年八月二日

浜田 昌良   


       参議院議長 西岡 武夫 殿



   国道における道路反射鏡設置に関する質問主意書

 警察庁が発表した「平成二十一年中の交通事故の発生状況」によると、平成二十一年における交通事故発生件数約七十四万件のうち、車両相互の出会い頭の衝突が約二十万件と全体の三分の一近くを占めている。そうした事故を防止するには、各個人が十分に注意を払うことは当然としても、道路反射鏡(カーブミラー)の活用が効果的と考える。
 私有地と国道等の公道とが接続・交差している箇所は、全国各地に存在しているが、必ずしもカーブミラーが設置されているわけではない。カーブミラーは、道路構造令施行規則の中で、交通安全施設の一つとして位置付けられ、「道路構造令の解説と運用」では、「山岳地帯の屈曲部や小さな曲線半径の場所、または見通しの悪い交差点等で事故が発生するおそれがある場所」に設置するものとされている。しかしながらカーブミラーを必要とするのは、前述の条件にあてはまる道路に限定されるものではない。公道そのものの見通しは良いが、地形の関係で私有地と公道との間の見通しが悪くなっている、又は公道の設計速度が高いなどの場合には、私有地と公道とを安全に出入りするため、カーブミラーを必要とする場合もある。現実にそのような箇所で、カーブミラーの設置を求める要望が出されるものの、設置要件を満たさないとして、道路管理者が設置しない事例が見られる。
 道路管理者がカーブミラー設置の必要がないと判断した箇所ではあっても、愛知県豊橋市の国道一号線の事例のように私有地と公道との出入りにあたり、交通事故を防止し、通行の安全を確保するため、道路管理者以外の私有地所有者が、道路占用許可申請をし、自らカーブミラーを設置することを希望する場合がある。
 このように、道路管理者以外の者がカーブミラーを道路占用制度により設置することを希望する場合、安全性を考慮し積極的に対応する必要があると考えるが、政府の見解を明らかにされたい。

  右質問する。