質問主意書

第175回国会(臨時会)

質問主意書


質問第三号

菅内閣総理大臣の靖国神社参拝に係る答弁に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十二年七月三十日

佐藤 正久   


       参議院議長 西岡 武夫 殿



   菅内閣総理大臣の靖国神社参拝に係る答弁に関する質問主意書

 本年六月十五日の参議院本会議において、私は菅総理大臣に対し「これまで靖国神社を参拝したことはありますか。また、今後、総理在任中に靖国神社を参拝される予定はありますか。ないなら、参拝しない理由は何か」と質問した。
 これに対し菅総理大臣は「これまで個人的には何度も靖国神社を参拝をいたしたことはあります。しかし、靖国神社は、A級戦犯が合祀されているといった問題などから、総理や閣僚が公式参拝をすることには問題があると考えておりまして、総理在任中に参拝するつもりはありません」と答弁した。
 右の点を踏まえ、以下質問する。

一 菅総理大臣は、いつ靖国神社を参拝したのか。また、その際の参拝は社頭参拝か、昇殿参拝か、どのような形式であったのか、それぞれ明らかにされたい。

二 菅総理大臣は「A級戦犯が合祀されているといった問題などから、総理や閣僚が公式参拝をすることには問題があると考えている」と答弁したが、昭和二十八年八月三日の衆議院本会議において「戦争犯罪による受刑者の赦免に関する決議」が可決され、また同年八月六日には、戦傷病者戦没者遺族等援護法改正案が参議院本会議で可決・成立し、連合軍の軍事裁判によって処刑された千六十八名の日本人を犯罪者として扱わないことを決定している。
 国会において赦免されたにも関わらず、「A級戦犯が合祀されているから、総理や閣僚が公式参拝することには問題がある」とする菅総理大臣の発言は、国権の最高機関たる国会の決定と相反するものであると考えるが、政府の見解如何。

  右質問する。