質問主意書

第174回国会(常会)

答弁書


答弁書第一〇六号

内閣参質一七四第一〇六号
  平成二十二年六月二十二日
内閣総理大臣 菅 直人   


       参議院議長 江田 五月 殿

参議院議員山谷えり子君提出国旗・国歌に対する菅総理の認識に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員山谷えり子君提出国旗・国歌に対する菅総理の認識に関する質問に対する答弁書

一について

 法案に賛成するか反対するかは、国会議員としての判断に基づくものであり、政府としてお答えする立場にない。いずれにせよ、我が国において、日の丸が国旗、君が代が国歌として定着していることは、多くの国民に認められているところであり、国旗及び国歌について閣僚が敬意を持って対応すべきことは当然のことと考えている。

二について

 入学式や卒業式は、学校生活に有意義な変化や折り目を付け、厳粛で清新な気分を味わい、新しい生活の展開への動機付けとなるものであり、入学式や卒業式における国歌斉唱の具体的な実施方法については、こうした行事の意義を踏まえ、教育委員会や校長が適切に判断するものである。なお、北海道教育委員会においては、市町村教育委員会等に対して、直接子供の指導に当たる教職員が国歌斉唱時に起立することは社会通念上当然のことであるとの考え方を示し、各学校において国旗及び国歌の指導が適切に行われるよう指導していると承知している。

三について

 文部科学省が北海道教育委員会に対して御指摘の報道の内容について確認したところによれば、北海道教職員組合が配布した文書の中に、国旗及び国歌の取扱いに関し、「「学校現場を混乱させない」「処分をもって強制しない」「共通理解のもと実施する」など本部・本庁間確認を遵守するよう道教委を厳しく追及し、「これまでの取り扱いを変えるものではない」との道教委回答を引き出し」たとの記述があり、北海道教育委員会は、北海道教職員組合に対して、平成二十二年二月二十二日付けの文書で、当該記述が事実に反すると抗議を行ったとのことである。

四について

 学習指導要領においては、例えば、小学校社会科の第六学年において、「我が国の国旗と国歌の意義を理解させ、これを尊重する態度を育てるとともに、諸外国の国旗と国歌も同様に尊重する態度を育てるよう配慮すること」としており、各学校においては、こうした学習指導要領の定めるところに基づき、適切な指導を行うものと考えている。