質問主意書

第174回国会(常会)

答弁書


答弁書第六四号

内閣参質一七四第六四号
  平成二十二年五月十一日
内閣総理大臣 鳩山 由紀夫   


       参議院議長 江田 五月 殿

参議院議員川田龍平君提出国有林保全事業の環境省への移管に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員川田龍平君提出国有林保全事業の環境省への移管に関する質問に対する答弁書

一について

 環境省は、地球環境保全、公害の防止、自然環境の保護及び整備その他の環境の保全を図ることを任務としている。一方、林野庁は、森林の保続培養、林産物の安定供給の確保、林業の発展、林業者の福祉の増進及び国有林野事業の適切な運営を図ることを任務としている。それぞれの森林への関わり方は、それぞれの任務と対応するものとなっていると考えている。

二について

 御指摘の「環境省は環境保全を目的に含む施策については、他の府省と共同して行うとしている。」の意味するところが必ずしも明らかではないが、環境省と農林水産省は、法律の規定に基づいて、環境省が国立公園、鳥獣保護区等の区域の指定等を行う場合や、農林水産省が全国森林計画の策定及び保健保安林の指定等を行う場合に、協議を行う等、それぞれの任務を達成するために連携を図っている。

三について

 御指摘の「国有林保全事業」の意味するところが必ずしも明らかではないが、国有林野の管理及び経営の事業は、生物の多様性の保全を含め国有林野の有する公益的機能の維持増進を図るとともに、あわせて、林産物を持続的かつ計画的に供給し、国有林野の所在する地域における産業の振興又は住民の福祉の向上に寄与することを旨として運営されるべきものであることから、当該事業は、森林の保続培養、林産物の安定供給の確保、林業の発展、林業者の福祉の増進を任務とする林野庁において一体的に実施していくことが効率的かつ適当であると考えている。