質問主意書

第174回国会(常会)

答弁書


答弁書第六号

内閣参質一七四第六号
  平成二十二年一月二十六日
内閣総理大臣 鳩山 由紀夫   


       参議院議長 江田 五月 殿

参議院議員亀井亜紀子君提出竹島問題に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員亀井亜紀子君提出竹島問題に関する質問に対する答弁書

一について

 一般に、我が国の主権への侵害があった場合は、個別具体の状況に応じて、国際法及び国内法に従い適切に対応することになる。

二について

 お尋ねについては、御指摘の認識に基づき、政府としては、韓国に対し累次にわたり我が国の立場を申し入れてきている。

三について

 我が国として他国との間で解決すべき領有権の問題としては、北方四島及び竹島をめぐる問題があり、政府として、北方領土問題及び竹島問題の双方について問題の解決のため粘り強い努力を行っている。

四について

 外務省における竹島問題の主管課は、アジア大洋州局北東アジア課である。

五、六及び十について

 現在、お尋ねの部署及び大臣は置かれておらず、お尋ねの日は定められていないが、政府としては、引き続き、竹島の領有権の問題に関する我が国の立場を主張し、問題の平和的解決を図る上で、有効な方策を不断に検討していく考えである。

七について

 お尋ねの研究機関の存在は承知している。

八及び九について

 日本海の名称については、韓国は、国内で当該海域が二千年間「東海」と呼ばれてきた等の歴史的背景を検討した結果、「東海」が当該海域の正当な名称であるなどと主張しており、一部において御指摘の事実があると承知しているが、我が国としては、英国、フランス及び米国の主要な図書館等が所蔵する古地図を調査した結果、十九世紀初頭には、欧米において日本海の名称が定着してきたと考えている。日本海の名称は、当該海域の国際的に確立した唯一の名称であり、我が国としては、韓国の主張に対して断固反駁するとともに、国際社会に対し、我が国の立場への理解と支持を求めてきている。

十一及び十二について

 高等学校学習指導要領(平成二十一年文部科学省告示第三十四号)の地理歴史科地理A及び地理Bの解説では、高校生に対して、中学校における学習を踏まえ、竹島を含めた我が国の領土問題について理解を深めさせるための指導が適切になされるよう、「北方領土など我が国が当面する領土問題については、中学校における学習を踏まえ、我が国が正当に主張している立場に基づいて的確に扱い、領土問題について理解を深めさせることが必要である。」と記述したところである。
 また、教科用図書は、民間が創意工夫を生かして著作編集を行うものであり、学習指導要領に基づき、どのような事項をどのように記述するかは、当該図書の著作者等の判断にゆだねられているが、その著作編集に当たっては、学習指導要領の記述の意味や解釈等の詳細について説明した学習指導要領の解説を十分に参照して行われるものと考えている。