質問主意書

第174回国会(常会)

質問主意書


質問第一一一号

日本語教育の体制強化に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十二年六月十五日

山下 栄一   


       参議院議長 江田 五月 殿



   日本語教育の体制強化に関する質問主意書

 現在、世界中で日本文化の魅力が再評価されていることから、日本文化の発信力基盤を整備するため、指導者の養成やカリキュラム作成を含む日本語教育体制を強化すること、また、世界の言語の中の日本語という観点から、世界各地に日本語教育の拠点づくりを推進するとともに、国内の日本語教育事業への支援を強化することなどが、緊急課題になっている。そこで、以下、質問する。

一 国がガイドラインを示し、日本語教育振興協会が基準を定めている「日本語学校」の教員資格と教育内容については、法制化する必要があると考えるが、政府の見解を問う。

二 日本在住の外国人の大人と子ども、留学生、研修・技能留学生に対する日本語教育に関する総合的な基本方針(カリキュラム開発と認定、教員養成のあり方を含む)を政府として定める必要があると考えるが、いかがか。そのための中央教育審議会による検討が必要ではないか。

三 日本語教育に関与する公益法人が多数あるが、先ず、政府として文部科学省と外務省の中心部局を明確にする必要があると考えるが、いかがか。

四 留学生三十万人計画が実質的に進んでいないようであるが、政府はその受入れのための日本語教育体制の整備をどう考えているか。また、政府は留学生三十万人計画の進捗状況を国会に報告すべきと考えるが、どうか。

五 日本語教育研究のナショナルセンターとして、国立国語研究所の役割は大きい。同研究所の体制強化の具体的取り組みを示されたい。

  右質問する。