質問主意書

第174回国会(常会)

質問主意書


質問第四六号

北澤防衛大臣の発言の無責任性と閣僚としての責務に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十二年三月十八日

佐藤 正久   


       参議院議長 江田 五月 殿



   北澤防衛大臣の発言の無責任性と閣僚としての責務に関する質問主意書

 国の防衛を司る防衛大臣の言動は極めて重いものであるが、防衛大臣によるその時々の発言が自衛官の士気を低下させ、また防衛行政にも大きな影響を与えている。
 陸上自衛隊第四十四普通科連隊長の日米共同訓練開始式における発言を巡り、本年二月十二日の記者会見において、記者からの「本人は広報を通じて、「首相の発言を、政治家の発言を引用したものではない」というふうに話しているというふうに聞いていますが、大臣の受け止めはその首相の発言を引き合いに出して話をしているというふうに感じられているということですか」との質問に対し、北澤防衛大臣は、「恐らく、本人もそういう意図的なものは全くなかったのだろうと思っております」と答えている。しかし、その翌十三日に長野県長野市で行われた会合では、「一番の指揮官である首相の言葉を揶揄する発言を幹部自衛官がすることは許し難い」、「クーデターにつながる極めて危険な思想だ」と発言したと報道されている。
 また本年三月五日の参議院予算委員会において、私は政府に対し、普天間移設問題に関して与野党の協議機関を設置する意向の有無を問うたが、平野官房長官は「政府の責任においてこれは決めていくべきこと」と答弁した。北澤防衛大臣もその場にいたにも関わらず、同月七日、長野県茅野市の会合で、「自民党は「できなかったら辞めるのか」ばかりだ。「私たちも協議に乗るから一緒に考えよう」と言うくらいの国士的な思いがあっていい」と批判したと報道されている。
 右の点を踏まえ、以下質問をする。

一 北澤防衛大臣は、中央における発言と選挙区における発言に違いがあるように見受けられるが、その真意は何か。

二 北澤防衛大臣は、普天間移設問題に関して、本年三月五日の参議院予算委員会における与野党の協議機関設置という私の提案をどのように受け止めたのか。

三 北澤防衛大臣は、通常国会会期中であり、また普天間基地移設に関する問題が極めて混迷を深めている中、大臣就任以来現在まで、どれぐらいの頻度で選挙区に帰っているのか。選挙区入りの日時、目的、また選挙区入りに際して防衛省職員である秘書官を帯同しているのか、それぞれ明らかにされたい。

  右質問する。