質問主意書

第173回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第七五号

内閣参質一七三第七五号
  平成二十一年十二月八日
内閣総理大臣 鳩山 由紀夫   


       参議院議長 江田 五月 殿

参議院議員加藤修一君提出八ッ場ダムの建設中止等に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員加藤修一君提出八ッ場ダムの建設中止等に関する質問に対する答弁書

一、三及び四について

 政府としては、できるだけダムに頼らない治水への政策転換を図ることとしており、その政策転換の端緒として、八ッ場ダムの本体工事を中止する考えを表明したものである。今後、ダム事業の検証に当たっての共通的な考え方を整理し、これを踏まえて、八ッ場ダムの検証を行っていく予定であり、この政策転換について関係地方公共団体、地元住民等の理解を得られるよう、今後も努力してまいりたい。
 また、御指摘の「地元自治体に政府が提示した生活再建策」が何を指すのか明らかではないが、ダム建設予定地等の地元住民の生活再建対策についても、関係地方公共団体、地元住民等との話合いを行いながら、検討していくこととしている。

二について

 お尋ねの「検証した内容」及び「ヒアリング及び視察の全日程等」については、政府としてお答えする立場にない。

五について

 ダムを建設した場合には、一般的に、ダム下流における河川の水質悪化、土砂の流れが遮断されることによる河床低下及び河口部の海浜後退等が生じる場合があること、また、これらに対応するための新たな費用が必要となる場合も懸念されることを踏まえ、できるだけダムに頼らない治水への政策転換を図ることとしている。なお、この政策転換は、河川整備におけるダムの効果をすべて否定するものではなく、必要に応じてダムの整備を行うこととなる場合もあると考えている。

六について

 水力発電は、発電時に温室効果ガスを排出しない再生可能エネルギーであり、安定的な電力供給が可能な純国産エネルギーであることから、その活用を図ることは重要であると認識しており、今後とも、河川環境等に配慮しつつ、水力発電の開発・導入を積極的に推進してまいりたい。