質問主意書

第173回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第七一号

内閣参質一七三第七一号
  平成二十一年十二月八日
内閣総理大臣 鳩山 由紀夫   


       参議院議長 江田 五月 殿

参議院議員加藤修一君提出「緑のダム構想」の科学的検証による慎重な対応に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員加藤修一君提出「緑のダム構想」の科学的検証による慎重な対応に関する質問に対する答弁書

一から六までについて

 お尋ねは、民主党の諮問を受けて「公共事業を国民の手に取り戻す委員会」が平成十二年十一月に提出した「「緑のダム構想」~「川と共生する二十一世紀のライフスタイル」の創造~」に係るものであると思われるが、同構想の内容については、政府としてお答えする立場にない。
 いずれにせよ、御指摘の日本学術会議の答申に記述されているとおり、森林の機能を水利用の観点から評価した森林の水資源貯留機能は「森林があることによって安定な河川流量が得られる機能である」が、森林の樹冠部の蒸発散作用により、「無降雨日が長く続くと・・・河川流量はかえって減少する場合」があり、また、森林は、中小洪水においては洪水緩和機能を発揮するが、大洪水においては顕著な効果は期待できないと考えている。
 また、政府としては、我が国の特性に応じた治水対策を実施してきているところである。

七について

 平成二十一年度第一次補正予算に係る森林整備事業については、事業実施に向けた準備状況からみて、年度内の執行が困難と見込まれる箇所の執行を停止したところであり、引き続き林内路網の整備や施業の集約化による間伐を促進していくこととしている。