質問主意書

第173回国会(臨時会)

質問主意書


質問第九六号

北澤防衛大臣の発言の無責任性と防衛問題の考え方に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十一年十二月三日

佐藤 正久   


       参議院議長 江田 五月 殿



   北澤防衛大臣の発言の無責任性と防衛問題の考え方に関する質問主意書

 国の防衛を司る防衛大臣の言動は極めて重い。防衛大臣が前言を変えたら、困るのは部下たる自衛官である。
 北澤防衛大臣は本年九月十七日の記者会見において、総理から見直しの指示のあった防衛計画の大綱と中期防については今年の年末に替えるのかとの質問に対し、「これは十二月末までということですから」と述べて、今年度末で切れるものについて準備することは当事者の責任だと述べている。
 また、九月二十四日の新聞各紙のインタビューでも、防衛計画の大綱と中期防の策定について「先延ばしはしないでやっていきたい」と述べている。
 ところが十月十六日の記者会見で、「私は、今年残りわずかなところでこのような重要なものを決めるという考えはないので、時間をかけていきたい」と述べ、鳩山政権及び北澤防衛大臣は防衛計画の大綱及び次期中期防の策定を来年まで先送りすることを決めた。
 右の点を踏まえ、以下質問をする。

一 北澤防衛大臣は、防衛計画の大綱及び中期防を年末までに決めると明言し、それを簡単に覆したが、結果として発言を変更したことの責任は感じないのか、見解を示されたい。

二 北澤防衛大臣は、防衛計画の大綱及び中期防を年末までに決めずに、次年度の防衛政策及び予算編成を何によって行うとしているのか。

三 北澤防衛大臣は会見で、組織改革などを柱とする防衛省の組織改革案の平成二十二年度からの実施を凍結し、全面的に見直す方針を明らかにしたが、どう変更するのか具体的な方向を示されたい。

四 最近、スーダンPKOに数百人の陸上自衛隊を派遣することが検討されているようだが、最初から派遣が無理な場合に検討を行えば混乱を招くだけである。本件に関し、治安情勢を含め具体的な検討内容を示されたい。

  右質問する。