質問主意書

第171回国会(常会)

答弁書


答弁書第二一四号

内閣参質一七一第二一四号
  平成二十一年六月三十日
内閣総理大臣 麻生 太郎   


       参議院議長 江田 五月 殿

参議院議員糸数慶子君提出合衆国軍隊構成員等の犯罪に関する再質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員糸数慶子君提出合衆国軍隊構成員等の犯罪に関する再質問に対する答弁書

一から三までについて

 お尋ねの「法務省検察統計」に計上された「自動車等による業務上(重)過失致死傷」及び「道路交通法違反」において「略式命令請求」が行われた事件における個別の罰金額等については、前回答弁書(平成二十一年六月十九日内閣参質一七一第二〇三号。以下「前回答弁書」という。)五についてでお答えしたとおり、いずれも把握しておらず、お答えすることはできないが、検察当局においては、個別事件における罰金刑及び科料刑を含む刑罰の適正な執行に努めているものと承知している。また、法務省としては、各検察庁において各年度ごとに執行した罰金刑及び科料刑の件数、金額等について、集計した結果を公表しているところである。

四について

 沖縄県警察によると、合衆国軍隊の構成員又は軍属による道路交通法違反事件のうち、道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第百二十五条第一項に規定する反則行為に当たるものについては、その者の居所又は氏名が明らかでないとき等を除き、同法第百二十六条第一項に規定するいわゆる交通反則切符により処理し、反則行為以外の道路交通法違反行為で罰則が設けられているものについては、検察庁に送致するとともに、当該違反をした者に対していわゆる交通違反通告書を交付することとしているので、お尋ねのようにいわゆる交通反則切符により処理したものをいわゆる交通違反通告書により検察庁に通知することはないとのことである。
 なお、沖縄県警察によると、沖縄県において、平成十三年から平成二十年までの各年において検挙した合衆国軍隊の構成員又は軍属による道路交通法違反事件のうち、当該違反をした者に対していわゆる交通違反通告書を交付したものの件数は、平成十三年は十七件、平成十四年は百三十件、平成十五年は二百十五件、平成十六年は百七十八件、平成十七年は三百八十六件、平成十八年は百八十八件、平成十九年は百八十九件、平成二十年は百五十三件とのことである。

五について

 沖縄県警察によると、いわゆる交通違反通告書に記載することとされている項目は、「氏名」、「性別」、「生年月日」、「階級」、「社会保障番号」、「所属部隊、住居」、「国籍」、「運転免許証番号」、「交付年月日」、「車輌」、「車両番号」、「違反年月日」、「時」、「場所」、「違反種別及び罰条」、「違反事実」及び「現認した警察官の所属署名及び係氏名」とのことである。

六について

 沖縄県警察によると、沖縄県において、平成十三年から平成二十年までの各年におけるいわゆる交通反則切符により処理した件数(以下「処理件数」という。)、反則金が納付され、又は反則金に相当する金額が仮納付された件数(以下「反則金の納付件数」という。)、納付された反則金及び仮納付された反則金に相当する金額の総額(以下「反則金の納付総額」という。)及び当該各年における反則金の納付件数を処理件数で除して得た率(以下「納付率」という。)については、把握している範囲では、次のとおりとのことである。また、いわゆる交通反則切符により処理した事件ごとに通告した納付すべき反則金又は告知した反則行為の種別に係る反則金に相当する金額を合算したものは把握していないとのことである。
 平成十三年 処理件数 四万八千四百五十八件
 平成十四年 処理件数 四万八千四百六十三件
 平成十五年 処理件数 五万四千九百六十件
 平成十六年 処理件数 六万八千三百五件
 平成十七年 処理件数 六万六千四百八十件 反則金の納付件数 六万七千四百七件 反則金の納付総額 六億七千二百三十万円 納付率 約百一パーセント
 平成十八年 処理件数 六万三千二十四件 反則金の納付件数 六万二千九百八十五件 反則金の納付総額 五億八千四百四十二万二千九百円 納付率 約百パーセント
 平成十九年 処理件数 五万二千八十九件 反則金の納付件数 五万千五百五十三件 反則金の納付総額 四億四千六百二十九万八千八百円 納付率 約九十九パーセント
 平成二十年 処理件数 四万九千二百八十九件 反則金の納付件数 四万九千八百八十件 反則金の納付総額 四億二千四百四十三万九千四百円 納付率 約百一パーセント
 なお、合衆国軍隊の構成員又は軍属による道路交通法違反事件のうち、いわゆる交通反則切符により処理したものの件数については、前回答弁書十についてでお答えしたとおりであり、また、これらの処理された事件について、納付された反則金の総額等については、前回答弁書十についてでお答えしたとおり、把握していない。