質問主意書

第171回国会(常会)

答弁書


答弁書第一四二号

内閣参質一七一第一四二号
  平成二十一年四月二十八日
内閣総理大臣 麻生 太郎   


       参議院議長 江田 五月 殿

参議院議員牧山ひろえ君提出追加経済対策に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員牧山ひろえ君提出追加経済対策に関する質問に対する答弁書

一について

 東京国際空港(以下「羽田空港」という。)の第四滑走路の建設については、平成十九年三月末に工事に着手しており、平成二十一年三月末時点で、埋立部分にあっては約六十パーセントの埋立てが、桟橋部分にあっては約六十五パーセントのジャケット(桟橋部分の一区画を構成する鋼桁及び鋼管杭が一体となった構造物をいう。)の据付けがそれぞれ完了している。引き続き、平成二十二年十月末の供用開始に向けて、建設を推進してまいりたい。

二について

 平成二十二年の羽田空港の第四滑走路の供用開始以降の増枠については、供用開始当初は、その増枠をできる限り国際線に振り向けて、昼間時間帯(六時から二十三時までの時間帯をいう。以下同じ。)においては約三万回を就航させることとしており、その後は、国内線需要に適切に対応しつつ、国内線及び国際線双方の需要の伸びを勘案して、昼間時間帯においては、都心に近いという羽田空港の利便性を活かせる路線を中心として国際線の増加を推進していくこととしている。

三について

 御指摘の神奈川口構想における多摩川の川崎市側と羽田空港を結ぶ連絡道路については、東京都、神奈川県、横浜市、川崎市、関東地方整備局及び東京航空局を構成員とする「京浜臨海部基盤施設検討会」において、そのルート、構造等を検討しているところである。また、大田区羽田空港一丁目及び二丁目に存する羽田空港の跡地の利用に関しては、国土交通省航空局、東京都、大田区及び品川区を構成員とする「羽田空港移転問題協議会」において、当該構成員間の協議を進めているところであるが、平成二十一年三月二十七日に開催された第五十回同協議会において、「羽田空港跡地利用基本計画」(平成二十年三月二十八日同協議会合意)に沿った土地利用計画の具体化に当たっては、神奈川口構想等の関連計画等との調整を視野に入れつつ検討することについて合意がなされたところであり、神奈川口構想に関する検討に一定の進展があったものと認識している。引き続き、当該跡地の利用方策に関する大田区の意向にも配慮しつつ、神奈川口構想に関する検討を進めてまいりたい。

四について

 羽田空港と成田国際空港を超電導方式のリニアモーターカーで結び、両空港間のアクセスを改善して我が国の国際競争力を高めるべきという意見があることは承知しているが、超電導方式のリニアモーターカーは現在開発中の技術であるほか、事業の採算性を始め様々な検討課題があることから、長期的な課題であると認識している。