質問主意書

第171回国会(常会)

答弁書


答弁書第四六号

内閣参質一七一第四六号
  平成二十一年二月二十四日

内閣総理大臣臨時代理           
国務大臣 河村 建夫   


       参議院議長 江田 五月 殿

参議院議員藤末健三君提出高速増殖炉「もんじゅ」運転再開の四度目の延期への対応に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員藤末健三君提出高速増殖炉「もんじゅ」運転再開の四度目の延期への対応に関する質問に対する答弁書

一について

 独立行政法人日本原子力研究開発機構(以下「原子力機構」という。)によると、「もんじゅ」運転停止後の平成八年度から平成二十年度までの「もんじゅ」に係る予算の総額は、千八百五十八億八千八百万円であるとのことである。

二について

 原子力機構によると、「もんじゅ」の四回の運転再開延期については、一回目が平成二十年二月頃から同年五月頃に、二回目が同年五月頃から同年十月頃に、三回目が同年十月頃から平成二十一年二月頃にそれぞれ延期されたものであり、四回目は、同年二月頃の運転再開は延期されたものの、運転再開時期は未定であるとのことである。
 また、「もんじゅ」に係る平成十九年度予算額は百九十一億円、平成二十年度予算額は百八十億五千四百万円であるが、延期された期間に投入された経費については、当該期間ごとに集計していないため、お尋ねにお答えすることは困難とのことである。

三について

 文部科学省としては、「もんじゅ」の運転再開延期は、安全確保に必要な措置を採るためのやむを得ないものであると考えているが、その一因となったナトリウム漏えい検出器の点検不備及び屋外排気ダクトの腐食孔の発生に関する問題については、原子力機構において、現在、引き続き分析中であり、これらの問題が生じた責任の所在については、原子力機構において分析結果を踏まえて検討していくこととなるものと考えている。

四及び五について

 原子力機構によると、今回の運転再開延期の一因となった「もんじゅ」の屋外排気ダクトの腐食孔の発生について、今後、同様の事態が生じないようにするため、プラント保全部長を新設し、「もんじゅ」の保守管理に関する課を二課から五課に増強するなど保守管理に関する組織を見直し、民間からの出向者をプラント保全部に配置するとともに、保守管理方法についても改善を行うとのことである。
 また、次の運転再開の見通しについては、長期停止中の機器・設備の点検、屋外排気ダクト補修工事の見通し、耐震安全性の確認等の状況を踏まえて、決定するとのことである。
 文部科学省としては、引き続き、これらの原子力機構による運転再開に向けた取組が着実に行われるよう適切に対応してまいりたい。