質問主意書

第171回国会(常会)

質問主意書


質問第一二二号

我が国の教科書の充実に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十一年四月七日

藤末 健三   


       参議院議長 江田 五月 殿



   我が国の教科書の充実に関する質問主意書

 教科書の記述内容について調査審議を行っていた教育再生懇談会は平成二十年十二月十八日、第二次報告をとりまとめた。
 本報告においては、教科書を質量の両面で格段に充実させるため、①中身の充実に見合うページ数の増加(国語、理科、英語は二倍増を目指す。)、②発展・補充学習に関する分量の上限(小・中学校一割、高校二割)の撤廃、③教科書予算の充実等の条件整備を提言している。
 また、平成二十年十二月二十五日の「教科用図書検定調査審議会報告」においても同様に質量両面の充実が掲げられた。文部科学省は平成二十一年度の検定からこれらの提言を反映させていくとしているが、教科書の充実について、以下質問する。

一 教科書は教育の範囲やレベルを決める非常に重要なものであるが、国際的な比較分析をきちんと行っているのか。行っていないとすれば行うべきではないかと考えるが、政府の見解を示されたい。

二 利用者である生徒や学生の理解のしやすさや興味について科学的な分析を行っているのか。

三 OECDによる学習到達度調査が二〇〇〇年からこれまでに三回行われたが、回を追うごとに我が国の順位は低下している。このOECDの調査について、政府はどのような見解を持っているのか、示されたい。また、OECDの調査は本年も行われる見込みであるが、前回からの三年の間に行った具体的な改善策はあるか。その成果として今回の調査結果がどのように変わってくると推測しているか、見解を示されたい。

  右質問する。