質問主意書

第170回国会(臨時会)

質問主意書


質問第四号

低血糖症に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十年九月二十五日

水戸 将史   


       参議院議長 江田 五月 殿



   低血糖症に関する質問主意書

 低血糖症は現代社会に広く蔓延しているといわれ、近年は子どもの低血糖症が増えていると指摘されている。その一方で、低血糖症の症状は多様なため、ときに、糖尿病やアレルギー、統合失調症などの精神疾患と誤診される事例もあると指摘されている。低血糖症に対する適切な診断・治療体制の整備が望まれるとともに正確な理解の普及が必要である。
 以下、質問する。

一 様々な治験例から統合失調症やうつ病、パニック障害などの精神疾患の中には各種ホルモンの異常や代謝性疾患に伴う精神症状、栄養欠損による低血糖症等が含まれることが指摘されているが、精神疾患と低血糖症との関係について国の見解を明らかにされたい。

二 分子栄養学の知見では、五時間糖負荷検査の結果、精神疾患の中には栄養欠損による低血糖症が見られるといわれているが、国の見解を示されたい。

三 現在、保険適用となるのは二時間糖負荷検査で、この検査は糖尿病の疑いがないとされていない。精神疾患か低血糖症かを正しく判断するためには五時間糖負荷検査が必要との指摘もあるが、国はどのように認識しているのか、見解を示されたい。

四 米国の精神科医が精神障害の診断に使う「DSM」分類では精神症状と身体的な発病、栄養疾患との関連が記述されている。このような取り組みは日本でも必要ではないかと思われるが、見解を明らかにされたい。

五 子どもの低血糖症が増えている現状に鑑み、低血糖症に対する正しい理解の普及が必要と思われるが、見解を明らかにされたい。

六 低血糖症の治療には薬代がかさむため、医療面、経済面での支援の検討を望む声が強いが、見解を示されたい。

  右質問する。