質問主意書

第169回国会(常会)

答弁書


答弁書第一八○号

内閣参質一六九第一八○号
  平成二十年六月二十四日
内閣総理大臣 福田 康夫   


       参議院議長 江田 五月 殿

参議院議員富岡由紀夫君提出八ッ場ダム及び周辺地盤の強度に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員富岡由紀夫君提出八ッ場ダム及び周辺地盤の強度に関する質問に対する答弁書

一から三までについて

 お尋ねの「地盤強度」が何を指すのか必ずしも明らかではないが、国土交通省関東地方整備局八ッ場ダム工事事務所が平成十七年度から実施している現在のダムサイトの予定地における横坑調査の結果等を基に、平成十九年九月に開催された「第八回八ッ場ダム・湯西川ダムコスト縮減技術委員会」において、ダムサイトの設計剪断強度に関していただいた意見を踏まえ、国土交通省は、ダムサイトの予定地の岩盤について、河川管理施設等構造令施行規則(昭和五十一年建設省令第十三号)第九条第一項の剪断摩擦抵抗力が同条第二項ロの式を満たすことを確認していることから、ダムサイトの予定地の岩盤は、ダム堤体から伝達される荷重を支え得る十分な強度を有しているものと考えており、ダムを建設する上で問題がないと認識している。
 平成二十年六月に発生した平成二十年岩手・宮城内陸地震(以下「岩手・宮城内陸地震」という。)については、現時点においてその発生メカニズムが十分に解明されていないことから、同地震と同程度の地震が発生した場合における八ッ場ダム建設事業に伴う代替地の被害、八ッ場ダム周辺の地滑りの発生及び八ッ場ダムの損壊や決壊の可能性について、お答えすることは困難である。
 なお、岩手・宮城内陸地震により、震源地の近傍に所在するダムにおいて、堤体天端部に亀裂が発生するなどの変形が生じた事例があったものの、ダムの安全性に大きな問題となるような事例は、現時点では確認されていない。