質問主意書

第169回国会(常会)

答弁書


答弁書第一五二号

内閣参質一六九第一五二号
  平成二十年六月二十日
内閣総理大臣 福田 康夫   


       参議院議長 江田 五月 殿

参議院議員今野東君提出日本の戦後処理として残されている遺骨問題の解決に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員今野東君提出日本の戦後処理として残されている遺骨問題の解決に関する質問に対する答弁書

一の1から7まで及び9について

 祐天寺に保管されている遺骨の返還については、これまでも順次返還してきたところであるが、残る遺骨の早期返還についても、現在大韓民国政府(以下「韓国政府」という。)と協議を継続しているところである。今後の遺骨の返還に際してどのような形で追悼式等を行うことが適切かについては、今後の協議等を踏まえ、検討してまりたい。

一の8について

 御指摘のような点について公表することについては、御遺族の感情等に配慮しつつ、慎重に検討する必要があると考える。

一の10について

 本年一月の遺骨の返還に当たり、我が国の旧軍人・軍属として戦没された方々に対して相応の礼を尽くすとの観点から、韓国政府を通して御遺族に弔慰金をお渡ししたことは事実であるが、その金額については、御遺族との関係等を考慮し、お答えすることは差し控えたい。

二の1について

 現在、日韓両国政府間で、徴用された朝鮮半島出身者等の遺骨の返還に向けた作業を行っているところであり、今後とも、可能な限り迅速に御遺族に返還できるよう、韓国政府との調整を含め対応していく考えである。

二の2及び3について

 遺骨の調査については、これまでも国内関係者の幅広い協力を得て実施してきているところであり、今後とも、韓国政府との協議を踏まえ人道的観点から可能な限り対応していく考えであるが、現時点では遺骨の所在の確認に直接結び付かない「死亡者調査」まで実施することは考えていない。

三について

 北朝鮮への遺骨の返還については、将来、適切な時期に所要の調整等を行う考えである。