質問主意書

第169回国会(常会)

答弁書


答弁書第八七号

内閣参質一六九第八七号
  平成二十年四月八日
内閣総理大臣 福田 康夫   


       参議院議長 江田 五月 殿

参議院議員風間直樹君提出二酸化炭素貯留実験に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員風間直樹君提出二酸化炭素貯留実験に関する質問に対する答弁書

一について

 財団法人地球環境産業技術研究機構においては、御指摘の実証実験の事業計画策定に当たって、専門家からなる委員会を設置し、二酸化炭素圧入予定地域の近傍で過去に行われた石油・天然ガス開発の坑井掘削の結果得られた地質構造に係るデータ等に基づき検討を行ったところであり、二酸化炭素が圧入された帯水層において圧入された二酸化炭素が広がると予想された範囲に、断層が確認されなかったものである。
 なお、同機構においては、二酸化炭素圧入地点に地震計を設置し、常時観測を行う体制を整えており、その後の観測結果からは、特段の異常は確認されていない。

二について

 平成二十年度以降に実施する予定の大規模実証実験については、地震学の専門家の意見を踏まえて安全性に十分配慮した事業計画を策定するとともに、地元の地方自治体の理解を前提に実証実験を行うこととしている。
 なお、御指摘の先の実験において実際に二酸化炭素が圧入された地層と、御指摘の地震の震源が位置する地層とは連続性がなく、二酸化炭素圧入による影響が御指摘の地震の震源まで及んだとは考えられない。

三について

 平成二十年度以降に実施する予定の大規模実証実験を実施する地域については、現在のところ具体的に決定しているわけではなく、今後行う予定の予備調査の結果を踏まえて、これを実施する地域を絞り込んでいくこととしている。