質問主意書

第169回国会(常会)

質問主意書


質問第一八四号

青年の地域コミュニティ形成への支援に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十年六月二十日

藤末 健三   


       参議院議長 江田 五月 殿



   青年の地域コミュニティ形成への支援に関する質問主意書

 近年、青年をとりまく環境は大きく変化している。経済的な発展とともに、個々人や地域に大きな変化が起きており、携帯電話やインターネットなど通信機器は大きく進歩しているものの、昔ながらの「コミュニティ」が機能しなくなりつつある。また、雇用制度の大きな変革により青年層の雇用に大きな影響を与え、特に地方で育ち都市部に働きに出ている青年層では、終身雇用や年功序列制度が崩壊しつつあり、昔のように会社がコミュニティとしての機能を失う中、参加できるコミュニティを見いだせずにいるのではないかとの懸念がある。
 一方では、新たな動きもみられる。これまでも地域のコミュニティを支えてきた町内会、自治会、消防団、自警団といったものの他にNPOなどが新しいコミュニティの担い手として期待できるものとなっている。
 しかしながら、青年層のコミュニティ形成については多くの壁がある。まず、集合できる場所の確保が難しいことである。多くの青年層は仕事も忙しくまた土日にも勤務することも多いと聞く。そのため、平日の夜にミーティングを開くことが多いが、最近では地方の青年館や公民館も経費削減のために夕刻には閉館され、仕事後に集まるためには利用できずにファミリーレストランで会合することが多いと聞いている。また、公的な支援もなかなか受けられない状況にある。
 このような状況を踏まえ、以下質問する。

一 青年層のコミュニティ形成を促進するための支援策を検討すべきと考えるが、政府の見解を示されたい。

二 コミュニティが形成できれば、青年が多くの社会活動を行うことができ、またなによりも青年がお互いに助け合うことにより政府にかかる負担も軽減することができるのではないかと考えるが、政府の見解を示されたい。

  右質問する。