質問主意書

第169回国会(常会)

質問主意書


質問第一七六号

イレッサの副作用被害問題などに関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十年六月十九日

小池 晃   


       参議院議長 江田 五月 殿



   イレッサの副作用被害問題などに関する質問主意書

 ゲフィチニブ(商品名「イレッサ」、以下「イレッサ」という。)は二〇〇二年七月に、肺がんを適応対象とし承認された抗がん剤であるが、販売開始直後より、急性肺障害・間質性肺炎等の重篤な副作用被害が相次ぎ、平成十九年三月末までに七百六人もの副作用死が報告されている。また、これまで世界で行われた四回の第Ⅲ相臨床試験のいずれにおいても延命効果は認められなかった。さらに、承認条件として実施されたドセタキセルと比較する国内第Ⅲ相臨床試験においても、有効性についてイレッサがドセタキセルに劣ることが示されているが、厚生労働省はゲフィチニブの承認をいまだ取り消していない。
 イレッサの副作用死の数は、昨年の私の質問に対する政府の答弁書において明らかにされたものだが、政府はこれを最後に副作用被害の状況を、明らかにしていない。
 よって、以下質問する。

一 イレッサについて、二〇〇八年三月末時点(未だ集計されていないときは直近)における①累積副作用報告数、②副作用報告のうちの副作用死亡数、③累積使用患者数(実数を把握していないときは推定でもよい)をそれぞれ明らかにされたい。

二 イレッサについて、年次別における①副作用死亡患者数、②累積使用患者数をそれぞれ明らかにされたい。

三 このような事実関係を踏まえ、イレッサによる急性肺障害・間質性肺炎など副作用被害の実態についての政府の見解及び抗がん剤による副作用死等を防止するための政府の対策を明らかにされたい。

  右質問する。