質問主意書

第169回国会(常会)

質問主意書


質問第八一号

基地外に居住する米軍関係者の確認等に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十年三月二十四日

松野 信夫   


       参議院議長 江田 五月 殿



   基地外に居住する米軍関係者の確認等に関する質問主意書

 防衛省が去る二月二十七日に明らかにしたところによれば、米軍基地外に居住する米軍関係者(軍人、軍属、及びその家族)は十五都道府県で計二万一千八百五十五人であり、基地内居住者を含める米軍関係者は計九万二千四百九十一人であるという。これは二〇〇七年三月末の情報で、在日米軍が明らかにした数字であるという。近時、沖縄県では基地外に居住している米軍人による女子中学生の暴行事件が発生するなど米軍の規律が強く求められている折りから、米軍関係者の居住状況を把握する必要がある。
 よって、次のとおり質問する。

一 米軍関係者は本来、基地内に居住するというのが日米の合意ではなかったか、政府の見解を求める。

二 前記一のような合意があったとすれば、それは文書による確認がなされていたものか、もしなされていたとすればその文書名と作成年月日、作成者名をそれぞれ明らかにされたい。もし文書による確認がなされていなかったが、実質的にはそうした合意があったとすれば、口頭の了解ということになろうかと思われるが、それはいつから誰と誰との間でどのような経緯からどのような内容で合意があったというのか、明らかにされたい。

三 前記一の合意がなかった場合、政府とすれば米軍関係者が基地外に居住することを容認してきたのか、この容認はいつから、どのような条件ないしは内容のもとで行ってきたか、それぞれ明らかにされたい。

四 政府は基地外に居住する米軍関係者について、これまで米軍にその人数、もしくは住所氏名などの確認を求めたことがあるか、明らかにされたい。今般、沖縄で女子中学生暴行事件が発生するまで、米軍から基地外米軍関係者の住所氏名や人数などの通知を受けたり確認を得たことはあったか、以前から把握していたとすれば、いつからどのような場面でどのような形で確認していたか、それぞれ明らかにされたい。

五 基地外に居住する米軍関係者の住居関係費について、政府が何らかの形で支給していることがあるか、あるとすれば、いつから、どのような名目で、どの程度(負担割合もしくは上限額等)支給しているか、それぞれ明らかにされたい。

六 政府は、基地外に居住する米軍関係者については、今後、どの程度の頻度で、どのようにしてその人数、もしくは住所氏名などの確認を行うのか、明らかにされたい。また基地外に居住するのではなく、原則として基地内に居住するよう米側に求める用意があるか、あるとすれば具体的にそれをどのように実行するか、政府の見解を求める。

  右質問する。