質問主意書

第169回国会(常会)

質問主意書


質問第五八号

診療報酬改定における外来管理加算への時間要件の導入に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十年二月二十九日

大久保 勉   


       参議院議長 江田 五月 殿



   診療報酬改定における外来管理加算への時間要件の導入に関する質問主意書

 中央社会保険医療協議会では、平成二十年度の診療報酬改定に際し、分かりやすい診療報酬体系にするため外来管理加算の意義付けを見直し、外来管理加算への時間要件を導入するとのことである。具体的には、「問診と詳細な身体診察による診察結果を踏まえて、患者に対する症状の再確認を行いつつ、病状や療養上の注意点等を患者に説明し、その要点を診療録に記載する。また、医師は患者の療養上の疑問や不安を解消するための取組を行う。これらの診察には最低でも五分の時間を要すると考え、診察時間の目安とする。」というものである。
 しかし、そもそも外来管理加算は、処置、リハビリテーション等を行わずに医学管理を行った場合に、再診料に加算されるものであり、五分間という時間の根拠はどこにあるのか疑問である。
 よって、以下の質問をする。

一 厚生労働省保険局医療課による「内科を主たる標榜科とする診療所において、医師一人当たりの、患者一人当たりの平均診療時間の分布調査」では、平均診療時間が五分以上である医療機関が九割を占めるとのことであるが、この調査の診療時間と外来管理加算の時間要件の診察時間との間にどのような関係性が見出されるのか。診療時間と診察時間とは全く同一のものと解釈して良いのか。同一のものとするならば、医療課による分布調査のデータの信憑性はどれ程のものなのか。

二 前記の保険局医療課の平均診療時間の分布調査には、処置、リハビリテーション等の時間は含まれているのか、明らかにされたい。

三 五分間を目安とすると、診察に要する時間が五分未満の場合、外来管理加算は算定できないと解釈するのか、明らかにされたい。

  右質問する。