質問主意書

第169回国会(常会)

質問主意書


質問第五一号

健康保険の空洞化に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十年二月二十一日

石井 一   


       参議院議長 江田 五月 殿



   健康保険の空洞化に関する質問主意書

 健康保険法の規定によれば本来被用者保険に加入しなければならない従業員が、主に事業所の事情によって被保険者保険に加入できないでいるケースが多発していると仄聞している。これらの人々は、市町村国民健康保険の被保険者になるか、国民健康保険組合の組合員になるか、もしくは健康保険に入らずにいわゆる「無健康保険者」になっていると考えられるが、政府はその実態をどうとらえているのか、また、こうした状況に対して、いかなる対策を講じているのか、その実態を明らかにする必要がある。
 そこで、以下質問する。

一 健康保険法によって本来被用者保険に加入しなければならない従業員が、主に事業所の事情によって被用者保険に加入できないケースがどの位あると認識しているか。

二 前記一のケースでは、その事業所の従業員は、どの保険制度に加入すればいいのか。政府の見解を示されたい。

三 前記一のケースの被保険者が、市町村国民健康保険の被保険者、ないしは国民健康保険組合の組合員になっているケースはどの位あると思慮するか。(適用除外申請により健康保険の適用を除外されている者を除く。)

四 前記三のケースで本来、被用者保険適用義務者が、国民健康保険に加入していたことが判明した場合、当該対象者に関わる国庫からの補助金はどのような扱いとなるのか。政府の見解を示されたい。

五 前記一のケースの被保険者で、いずれの公的保険制度にも加入せずにいわゆる「無保険者」となっている者はどの位存在すると推測されるか。

六 わが国の国民皆保険の制度で、前記四のケースも含めて、いずれの保険にも加入していない「無保険者」はどの位存在すると考えているか。

七 新聞報道などでは、国民健康保険の保険料を払えずに犯罪に走った者もいるようだが、国民健康保険の保険料滞納者はどの位存在すると推測しているか。

八 政府は、これら「無保険者」あるいは「保険料長期滞納者」に対して、どのような施策を講じているか。

  右質問する。