第169回国会(常会)
質問第一七号 防衛省防衛研究所の戦史資料「集団自決」に付された見解に関する再質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。 平成二十年二月一日 糸数 慶子
参議院議長 江田 五月 殿 防衛省防衛研究所の戦史資料「集団自決」に付された見解に関する再質問主意書 私は、防衛省防衛研究所の戦史資料「集団自決」に付された見解に関する質問に対する答弁書(内閣参質一六九第三号)(以下「さきの答弁書」という。)を本年一月二九日に受領したところであるが、答弁の中には不可解な部分がある。 ついては、さきの答弁書を踏まえ、再度以下のとおり質問する。 一 さきの答弁書においては、当該資料には史料経歴表なるものが添付されていないので、単なる紙片、いわば紙切れであり、既に取り除いたとしているが、これでは防衛省防衛研究所の資料の維持、管理等はあまりにもずさんであり、これまで一般に公開してきたことは国民の「集団自決」に対する認識を誤らせるものである。どこからか紛れ込んでいた単なる紙切れを取り除いたということでは、沖縄県民及び多くの国民は納得しないし、問題の解決にはならない。防衛研究所として、この問題に対する見解と、問題発覚以来、どのような対策等を講じてきたか、明らかにされたい。 二 さきの答弁書によると、「見解が記載された紙片」が貼付された経緯等について、一切不明だとしたうえで、防衛研究所戦史部との関わりも否定し、見解自体についても防衛省見解ではない、としている。なぜ防衛研究所戦史部の名が付されたのか等、貼付された経緯を含め事実関係を明らかにされたい。 三 報道等によると、防衛研究所は別の所蔵資料等にも、「集団自決は村役場の独断」など、隊長命令を明確に否定する所見を付しているとされるが、どうような所蔵資料に所見を付してあるのか、その資料名と、その資料には史料経歴表は添付されているのか、現時点においても所見は存在するのか、明らかにされたい。 右質問する。 |