質問主意書

第169回国会(常会)

質問主意書


質問第一三号

道路特定財源から支出される国家公務員宿舎費用等に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十年一月二十八日

大久保 勉   


       参議院議長 江田 五月 殿



   道路特定財源から支出される国家公務員宿舎費用等に関する質問主意書

 政府は、道路特定財源制度について、「受益と負担の関係が明確である」とする合理性をその意義の一つと説明している。しかし、道路特定財源制度に伴う道路整備特別会計を検討すると、そこからの支出で建設及び管理されている国家公務員宿舎(以下「道路宿舎」という。)が多数存在したり、職員厚生経費のように政府の説明から逸脱しているとの疑いがある支出が存在したりする。現状では、道路整備特別会計の支出の全てが自動車利用者及び納税者の理解を得られるとは判断しにくく、道路特定財源制度の意義を揺るがすものとなっている。
 よって、以下の質問をする。

一 平成十五年度から平成十九年度の道路宿舎の建設費及び補修費等の管理費を年度毎に明らかにされたい。また、道路宿舎の建設費及び補修費等の管理費の支出について、自動車利用者にとって明確な受益であると、どのような観点で判断しているか、併せて明らかにされたい。

二 全国の道路宿舎の、戸数、平均空室率、及び単身者用と世帯用別の宿舎使用料のそれぞれの平均を明らかにされたい。

三 東京二十三区内の道路宿舎の、所在地、建築年度、敷地面積、延床面積、法定容積率に対する利用率、戸数、空室率、及び単身者用と世帯用別の宿舎使用料を、宿舎毎に明らかにされたい。

四 平成十五年度から平成十九年度の道路整備特別会計において、年度毎の人件費の支出額及び対象となる人数を明らかにされたい。

五 平成十五年度から平成十九年度の道路整備特別会計における職員厚生経費を年度毎に明らかにされたい。また、職員厚生経費の支出について、自動車利用者にとって明確な受益であると、どのような観点で判断しているか、併せて明らかにされたい。

六 平成十五年度から平成十九年度の道路整備特別会計における広報公聴費を年度毎に明らかにされたい。その際、道路特定財源の一般財源化問題やいわゆる暫定税率廃止の是非の問題に係る支出がある場合は、特に明記されたい。また、広報公聴費の支出について、自動車利用者にとって明確な受益であると、どのような観点で判断しているか、併せて明らかにされたい。

七 平成十五年度から平成十九年度の道路整備特別会計において、地方公務員や独立行政法人職員等、国家公務員以外に関する人件費、職員厚生経費、交通費及び広報公聴費等の支出があれば、年度毎に支出額、支出先及び支出対象の人数を明らかにされたい。その際、道路特定財源の一般財源化問題やいわゆる暫定税率廃止の是非の問題に係る支出がある場合は、特に明記されたい。また、国家公務員以外に関する人件費、職員厚生経費、交通費及び広報公聴費等の支出があれば、自動車利用者にとって明確な受益であると、どのような観点で判断しているか、併せて明らかにされたい。

  右質問する。