質問主意書

第168回国会(臨時会)

質問主意書


質問第二五号

イラク作戦に参加した米英軍への給油の事実関係及び文民統制の一層の強化に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成十九年十月十八日

藤末 健三   


       参議院議長 江田 五月 殿



   イラク作戦に参加した米英軍への給油の事実関係及び文民統制の一層の強化に関する質問主意書

 平成十三年九月十一日に発生した、いわゆる「同時多発テロ」への対応として制定された「平成十三年九月十一日のアメリカ合衆国において発生したテロリストによる攻撃等に対応して行われる国際連合憲章の目的達成のための諸外国の活動に対して我が国が実施する措置及び関連する国際連合決議等に基づく人道的措置に関する特別措置法」(以下「テロ特措法」という。)に基づき、我が国の海上自衛隊が、インド洋上で米英軍の補給艦への給油活動などを行っているが、その大部分がテロ対策ではなく、イラク作戦に使われていると聞く。
 そこで、以下質問する。

一 イラク作戦を目的とした米英軍に給油した可能性がある点について、官房長官は「今、改めて日本政府から米政府に事実関係を照会している。もし事実であれば、両国の了解とは違う形で油が使われたということになる」と述べているが、なぜ米国に照会しないと事実関係を把握できないのか。その理由を示されたい。

二 我が国の海上自衛隊がイラク作戦を目的とした米英軍に給油したことが事実なら、テロ特措法の趣旨に反することになり、自衛隊の活動が同法の規定を外れたものとなることから、文民統制上問題があると考えるが、政府の見解を示されたい。

三 より一層の文民統制の強化を図るために、例えば、防衛大臣について、米国のように、過去十年間に自衛隊に所属していたものは防衛大臣になれないとするといった法制度の整備を含め、どのような対応を考えているか明らかにされたい。

  右質問する。