第168回国会(臨時会)
質問第九号 環境省によるジュゴンの「絶滅危惧ⅠA類」指定に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。 平成十九年九月二十一日 喜納 昌吉
参議院議長 江田 五月 殿 環境省によるジュゴンの「絶滅危惧ⅠA類」指定に関する質問主意書 環境省は二〇〇七年八月三日、海洋哺乳類ジュゴンを「絶滅危惧ⅠA類」に指定した。これは日本領海内でジュゴンが主として生息している沖縄本島近海での生息環境の悪化を物語るものである。 そこで、以下質問する。 一 ジュゴンの生息環境の悪化が何年も前から伝えられていたにもかかわらず、環境省が今年八月の時点でようやく「絶滅危惧ⅠA類」の指定をした理由を明らかにされたい。 二 名護市は、辺野古崎一帯での米海兵隊大型新基地建設問題との関連で、建設地を辺野古崎の沖合を広く埋め立てて造成することなどを主張している。これは、日米合意案と異なるものだが、政府は名護市の主張を牽制するため、ジュゴンに関する「絶滅危惧ⅠA類」の指定をしたのではないか。これについて政府の見解を明らかにされたい。 三 辺野古崎沖合を相当に埋め立てる名護市案ほどではないが、日米合意案にも埋め立て計画が含まれており、やはりジュゴンの生息環境を一層危うくさせる点で変わりない。ジュゴンについて「絶滅危惧ⅠA類」の指定をしたからには、一層のこと辺野古崎一帯での米軍基地建設計画を破棄すべきではないか。これについて政府の見解を示されたい。 右質問する。 |