質問主意書

第166回国会(常会)

質問主意書


質問第五一号

中国の航空母艦建造計画と米国の対応に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成十九年六月二十五日

浅尾 慶一郎   


       参議院議長 扇 千景 殿



   中国の航空母艦建造計画と米国の対応に関する質問主意書

 米国の通信社「ボイス・オブ・アメリカ(VOA)」は本年五月一二日付けのニュースとして、米海軍太平洋艦隊の司令官が中国海軍幹部に対して、米国は中国海軍の航空母艦建造を支援する用意がある旨の発言をしたという報道が、同社のホームページに掲載されている。この報道については、去る六月一九日の参議院外交防衛委員会において政府側の見解を質したところであるが、全く危機感に欠ける答弁が繰り返された。中国海軍に航空母艦が配備されるとなれば我が国の安全保障に大きな脅威となるのであり、米国がそれを支援しようとするのであればその真意を含めた事実関係を充分に調査すべきである。
 このような観点から、以下質問する。

一 政府は、中国海軍の兵力をどのように把握しているか。また、今後どのように推移すると見ているか、明らかにされたい。

二 政府は、中国海軍が航空母艦を持つとすると我が国の防衛にどのような影響があると考えるか。また、それに対してどのような戦略的対応を行うのか、明らかにされたい。

三 右報道の事実を政府は六月一九日の外交防衛委員会より以前に把握していたか。また、報道の事実関係については充分に調査すべきと考えるが、六月一九日の外交防衛委員会以降、米国政府への事実関係の照会等どのような対応を行ったか。米国政府に事実関係の照会を行っていないのであれば、その理由を明らかにされたい。

四 政府は、中国と米国が軍事面で協力していくことは、我が国の安全保障にどのような影響を及ぼすと考えるか、政府の見解を明らかにされたい。

  右質問する。