質問主意書

第164回国会(常会)

答弁書


答弁書第四八号

内閣参質一六四第四八号
  平成十八年四月二十一日
内閣総理大臣 小泉 純一郎   


       参議院議長 扇 千景 殿

参議院議員糸数慶子君提出普天間飛行場のキャンプ・シュワブ沿岸への移設に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員糸数慶子君提出普天間飛行場のキャンプ・シュワブ沿岸への移設に関する質問に対する答弁書

一について

 平成十八年四月七日に防衛庁長官と名護市長との間で合意された「普天間飛行場代替施設の建設に係る基本合意書」(以下「基本合意書」という。)においては、「政府は、平成十四年七月二十九日に合意した「代替施設の使用協定に係る基本合意書」を踏まえ、使用協定を締結するものとする。」とされているところ、「使用協定」の内容に関する政府としての具体的な方針については、今後、検討することとしており、現時点では、何ら決定されておらず、お答えすることができる段階にない。

二について

 基本合意書において、「政府は、米軍再編の日米合意を実施するための閣議決定を行う際には、平成十一年十二月二十八日の「普天間飛行場の移設に係る政府方針」(閣議決定)を踏まえ、沖縄県・名護市及び関係地方公共団体と事前にその内容について、協議することに合意する。」とされているが、現在、我が国に駐留するアメリカ合衆国軍隊の兵力態勢の再編(以下「米軍再編」という。)について、アメリカ合衆国との間で協議を行っているところであり、お尋ねについてお答えすることは困難である。

三について

 政府としては、普天間飛行場の代替施設(以下「代替施設」という。)の建設に当たっては、沖縄県の理解と協力が得られるよう努めていく考えである。

四から六までについて

 お尋ねについては、今後、決定されるものであり、お答えすることができる段階にない。
 なお、基本合意書に示された代替施設に係る工法については、埋立てかどうかを含め現時点において決定されていない。

七について

 基本合意書においては、自然環境の保全にも留意して代替施設を建設することとされているところであるが、代替施設の一部を海上に設置することによる環境への影響については、今後、代替施設に係る具体的な計画の策定及び環境影響評価の中で検討されるものである。

八について

 政府としては、平成十七年十月二十九日に開催された日米安全保障協議委員会で発表された文書において示された米軍再編に関し、最終的な取りまとめに向け、関係する地方公共団体等の理解と協力が得られるよう、その内容等について全力を挙げて説明しているところである。
 こうした状況において、政府としては、御指摘のような「特別措置法」を検討している事実はない。

九について

 御指摘の「あらゆる事態に備え、かつ実行に移す」の意味が必ずしも明らかではないが、政府としては、一日も早い普天間飛行場の返還に向け、代替施設の建設に全力を尽くす考えである。