質問主意書

第164回国会(常会)

答弁書


答弁書第三九号

内閣参質一六四第三九号
  平成十八年三月二十四日
内閣総理大臣 小泉 純一郎   


       参議院議長 扇 千景 殿

参議院議員紙智子君提出生態系保全と両立した国有林野事業の確立に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員紙智子君提出生態系保全と両立した国有林野事業の確立に関する質問に対する答弁書

一について

 国有林野内における貴重な野生動植物の生息又は生育の状況については、森林管理局及び森林管理署等(森林管理署、森林管理署の支署及び森林管理事務所をいう。以下同じ。)が、各種の調査の実施、専門家からの意見の聴取、巡視等を通じてその把握に努めているところである。森林管理署等の管轄区域ごとの貴重な野生動植物の生息又は生育の状況については、これを整理したデータが存在しないため、お答えすることは困難である。

二及び三について

 お尋ねの森林管理署等ごとの伐採方法別の伐採面積並びに針葉樹及び広葉樹それぞれの伐採材積については、平成十六年度のデータは現在集計中であり、また、平成十七年度のデータは現在未集計であることから、現時点でお答えすることは困難である。なお、これらのデータについては、今後、各森林管理局のホームページにおいて公表する予定である。
 平成十八年度における森林管理署等ごとの伐採樹種、伐採量、伐採面積、伐採方法等の予定については、これを整理したデータが存在しないため、お答えすることは困難である。
 また、林野庁としては、国有林野内で伐採を行うに当たっては、国有林野の管理経営に関する法律(昭和二十六年法律第二百四十六号)第四条第一項の管理経営基本計画に定められた国有林野の管理経営に関する基本方針に従い、森林生態系の保全に配慮するよう努めることが必要であると考えている。

四について

 森林管理局及び森林管理署等においては、国有林野内で伐採を行うに当たっては、伐採予定地における野生動植物の生息又は生育に関する情報を踏まえ、野生動植物の繁殖時期に配慮した伐採期間の設定、下層植生に配慮した伐倒木の搬出の方法の採用等、伐採予定地の状況に応じ、生物多様性の保全のための措置を適切に講ずることとしている。