質問主意書

第164回国会(常会)

質問主意書


質問第四四号

在日米軍駐留経費負担特別協定に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成十八年四月五日

糸数 慶子   


       参議院議長 扇 千景 殿



   在日米軍駐留経費負担特別協定に関する質問主意書

 「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定第二十四条についての新たな特別の措置に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定(在日米軍駐留経費負担特別協定)」に基づき日本政府は訓練移転費等を負担してきているが、その費用負担の範囲について不透明な点が多く問題があると思われる。
 そこで、以下質問する。

一 日本側が負担している訓練移転費には、沖縄県道一〇四号線越え実弾射撃訓練(以下「一〇四号線越え訓練」という。)の本土演習場への移転等の経費が含まれている。一〇四号線越え訓練の移転は、矢臼別、王城寺原、北富士、東富士、日出生台の五つの陸上自衛隊の演習場を使い、沖縄駐留の米海兵隊が年四回の割合で実施しているものであるが、訓練の日数や規模等にはほとんど変更がないにもかかわらず、日本側の費用負担が増えていることは疑問である。具体的には、平成九年の六億二六〇〇万円から平成一六年度には九億八二〇〇万円となっているが、このように増加するのはなぜか、その理由を具体的に示されたい。

二 平成一六年度の一〇四号線越え訓練の移転実施は、前年度に比べて訓練回数が一回減り、三回しか実施されていないにもかかわらず、その経費は前年度の八億九九〇〇万円から九億八二〇〇万円に増加している。この九億八二〇〇万円の詳細を明らかにされたい。

三 報道によると、防衛施設庁は、米軍の要求に従い、訓練後の米兵の観光地めぐり等を「研修」と位置付け、訓練移転に伴う追加的経費とし、その経費負担に問題はないとしている。本来の負担とされる人員・物資の輸送費、給食、宿舎の管理サービス以外に、米軍の要求によって追加的経費として負担をしているものについて、この「研修」を含め、平成九年度から平成一六年度における項目と経費負担額を明らかにされたい。

  右質問する。