質問主意書

第164回国会(常会)

質問主意書


質問第二五号

在沖米軍基地へのMV22オスプレイの配備に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成十八年二月二十日

喜納 昌吉   


       参議院議長 扇 千景 殿



   在沖米軍基地へのMV22オスプレイの配備に関する質問主意書

 報道等によると、米海軍は今月八日ワシントンで、米海兵隊の次期主力輸送機MV22オスプレイ(以下「MV22」という。)を、二〇一三会計年度(二〇一二年一〇月から二〇一三年九月まで)から二〇一五会計年度にかけて沖縄に配備する計画を明らかにしたという。
 MV22は、ヘリコプターのような垂直離着陸機能と、固定翼機のような水平飛行能力を併せ持つ。このため構造が複雑で、垂直離陸した後水平飛行に移る際、及び水平飛行から垂直着陸に移る際などに事故が起きる可能性がある。事実、一九九一年以降の実験段階で墜落事故が数件起きており、死傷者が出ている。
 このような安全性に問題のあるMV22の沖縄への配備計画は、沖縄県民の不安を増大させるものであることから、以下質問する。

一 日本政府は、米国政府若しくは米軍から、MV22の沖縄配備計画について通告を受けているのか。もし受けているのであれば、いつ、どのような形で通告を受けたのか明らかにされたい。また、通告を受けていない場合、政府は米国政府若しくは米軍に対して積極的に説明を求めていくべきと考えるが、政府の見解を示されたい。

二 政府は、米海軍がMV22を配備しようとしている沖縄の米軍基地がどこであるか把握しているか。把握しているのであれば、どの基地か明らかにされたい。また、把握していない場合、政府は米国政府若しくは米軍に対して積極的に説明を求めていくべきと考えるが、政府の見解を示されたい。

三 普天間飛行場代替施設(以下「代替施設」という。)は、辺野古崎への建設が日米政府間で原則的にまとまっている。仮に代替施設が完成した場合、政府は代替施設へのMV22の配備を容認するか、明らかにされたい。

四 政府は、一九九一年以降発生したMV22の事故の詳細について、米国側から詳しい説明を受けているのか。また、政府は、MV22の飛行の危険性をどのように認識しているのか、明らかにされたい。

五 ラムズフェルド国防長官ら米国政府当局者は、これまでに普天間飛行場の危険性を指摘してきた。しかし、これらの指摘は、MV22が通常の軍用ヘリコプターより墜落事故の危険性が高いために、新たに代替施設を建設し、その代替施設にMV22を配備するという政策的な判断を前提としたものであるとの考え方がある。このような考え方について、政府の見解を示されたい。

六 一九九〇年代半ば当時に米国で公表された米軍関係資料によると、防衛庁がMV22四機の購入を決めたとされるが、これは事実か否か。事実である場合、購入契約先及び発注元、一機目が引き渡される時期、購入の目的、購入するMV22の型名、購入機数及び一機当たりの価格について明らかにされたい。また、一九九〇年代半ば以降、別途、MV22の購入計画ないし米国側との契約がなされたことがあるか。ある場合は、これについても詳細を明らかにされたい。

  右質問する。