質問主意書

第164回国会(常会)

質問主意書


質問第一四号

アメリカ海兵隊基地キャンプ・コートニーの鉛汚染に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成十八年二月八日

糸数 慶子   


       参議院議長 扇 千景 殿



   アメリカ海兵隊基地キャンプ・コートニーの鉛汚染に関する質問主意書

 二〇〇一年、沖縄県具志川市(現うるま市)のアメリカ海兵隊基地キャンプ・コートニーのクレー射撃場で鉛汚染が発覚した。沖縄県は二〇〇三年九月、外務省沖縄事務所に対し、現地環境調査のための立入許可を申請したが、二〇〇六年二月六日現在、未だに回答を保留している。
 私は、第一六二回国会(二〇〇五年四月二一日)の財政金融委員会においても現地環境調査の必要性を質し、同年八月二日にも「在日米軍の施設及び区域における廃棄物等の処理及び環境調査に関する質問主意書」を提出した。しかし、この質問主意書に対する政府の答弁書(以下「答弁書」という。)では「各省庁と協力しつつ、アメリカ合衆国政府(以下「合衆国政府」という。)との間で調整を行っているところであるが、その内容の詳細については、これを公にすることにより、合衆国政府との信頼関係が損なわれる等のおそれがあることから答弁を差し控えたい。また、現時点で、調整が終了する時期及びその結果についてお答えすることはできない。」としている。
 鉛汚染の発覚から五年、沖縄県の現地環境調査の申入れから三年近くを経過しているにもかかわらず、政府が回答を保留していることはまことに遺憾であり、改めて以下質問する。

一 日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定(昭和三五年条約第七号)第二五条1の規定に基づいて設置された合同委員会の下にある環境分科委員会において、沖縄県の現地環境調査のための立入許可申請が協議された事実はあるか。あるのであれば、その協議日時を明らかにされたい。

二 答弁書では、調整の内容を詳細にすることは、日米間の信頼関係を損なうおそれがあるとの認識に立っている。しかしながら、現地環境調査のための立入許可申請を三年近くも保留したことは、鉛汚染を放置したことになり、深刻な環境問題を引き起こしかねない。このような事態に対し、政府はどう取り組むつもりか、政府側の見解をお示しいただきたい。

三 答弁書では、調整の終了する時期及びその結果について答えられないとしている。いつ調整を終え、基地の立ち入り調査ができるのか、見通しを示されたい。

  右質問する。