第163回国会(特別会)
質問第五号 スマトラ島沖大地震及びインド洋津波被害に対する二国間無償資金協力に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。 平成十七年九月二十九日 白 眞勲
参議院議長 扇 千景 殿 スマトラ島沖大地震及びインド洋津波被害に対する二国間無償資金協力に関する質問主意書 私は、平成十七年七月二十九日に「スマトラ島沖大地震及びインド洋津波被害に対する二国間無償資金協力に関する質問主意書」を提出し、八月九日にこれに対する政府の答弁書を受領した。 この政府の答弁書に関連する事項について、以下のとおり改めて質問する。 一 答弁書によると、スマトラ沖大地震及びインド洋津波被害に対する二国間無償資金協力(以下「本無償資金協力」という。)として「インドネシア政府に対して本年一月十九日に百四十六億円を支払った」とある。しかし、支払手段(銀行口座への振込等)や資金管理手段、個別案件への支出手続などは明らかにされていない。 1 この百四十六億円(以下「本資金」という。)は、どのような支払手段をもってインドネシア政府に支払われたのか、口座の名義等も含めて具体的に明らかにされたい。 2 本資金の管理及び個別の案件に対する支出手続はどのようになっているのか。手続に当たっての実質的な決済権限者はだれであるのかも併せて示されたい。 二 答弁書によると、本資金の「そのほぼ全額について使途が確定している」とある一方で、実際には六月三十日現在約九十九・七パーセントもの残高があることが示されている。 1 緊急に必要となる支援額であるにもかかわらず、使途が確定しているはずの本資金の約九十九・七パーセントが実際に支出されずに残っているのはなぜか。 2 既に支払済みの案件について、調達品目、契約相手先、契約金額、契約日を案件ごとに詳細に示されたい。 3 使途が確定している金額(既に支払済みのものを除く。)の具体的な使途について、調達品目、契約相手先、契約金額、契約日を案件ごとに詳細に示されたい。 4 本無償資金協力に関し、独立行政法人国際協力機構(以下「JICA」という。)又は財団法人日本国際協力システム(以下「JICS」という。)に対しては何らかの金銭が支払われるのか。支払われるのであれば、その費目及び具体的な金額も併せて示されたい。 三 答弁書に示されているJICAが実施した緊急開発調査(以下「本調査」という。)について質問する。 1 答弁書によると、本無償資金協力に、JICAは「直接には関係していない」という。 本来であれば、「本無償資金協力によって供与された資金の管理及び入札手続を含むすべての調達関連業務を行っている」JICSが、本無償資金協力に関する調査を行うべきであると考える。 答弁書では「案件によっては、JICAが独自に実施した緊急開発調査の結果をインドネシア政府に提供している」と述べているが、なぜ、JICAが調査を行いインドネシア政府にその結果を提供する必要があったのか。その理由を、実際に調査結果を提供した案件ごとに示されたい。 また、どのような案件が、インドネシア政府に提供すべき本調査の対象とはならないと判断されたのかも併せて具体的に示されたい。 2 JICAが本調査の結果をインドネシア政府に提供した年月日を示されたい。インドネシア政府への本調査結果の提供が、複数回である場合には、それぞれの提供年月日を示されたい。 3 本調査の依頼主はだれか。 四 答弁書によると、「本無償資金協力に係る契約業者は、入札によって選定されている」とあり、具体的な手続として「業者の募集(公告)、関心を表明した業者に対する事前審査、入札、落札通知及び業者との契約の順に行われている」とある。 1 入札公告はどのように行われたか。契約ごとに、実際の入札公告の内容とその媒体、入札公告日をそれぞれ示されたい。 2 「関心を表明した業者の事前審査」について、業者が「関心を表明」する方法、「関心を表明した業者」の数、実際の審査書類の内容、審査を行う基準、審査結果及びその通知方法がどのようになっているのか、契約ごとに具体的に示されたい。 3 契約ごとの入札者数を示されたい。 4 答弁書によれば、入札手続はJICSとインドネシア政府との間で締結された調達代理契約に基づきJICSが行っているとのことである。この調達代理契約の内容を示されたい。 右質問する。 |